コラム
暗黙のママ友ルールウォッチング,

デザイナーママの苦悩! ママ友から「ロゴ作成」依頼、見積書を出したら「お金取るの!?」と激怒された!

2023/01/29 16:00
池守りぜね(ライター)

「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係には、さまざまな暗黙のルールがあるらしい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、暗黙ルールを考察する。

写真ACより

 ワーママが増えている昨今、デザインやライティングなど、クリエイティブ系の仕事をしているママたちは少なくない。長引くコロナ禍、収入が減ったことを受け、オンライン講義などでこれらの専門技術を学び、副業をするようになった人もいるだろう。今回は、ママ友に自分の“仕事”を伝えてしまったために、無償で頼まれ事をされたというあるお母さんの苦悩を取り上げる。

息子のサッカークラブのママ友から「ロゴデザイン」を依頼されたデザイナー

 化粧品の通販サイトでデザイン業務を担当している早智子さん(仮名・39歳)は、小学3年生になる男児のママ。数年前までは、子ども服を扱うアパレルで接客の仕事をしていた。

「新型コロナウイルスの感染拡大のために、店舗の入っていた商業施設が休館したんです。その間、お給料が支払われなかったのもあり、転職を考えました。もともと、イラストが得意だったので、オンライン講座でグラフィックソフトの使い方を学び、自分の作品をネットで発表したら、結構反応があって……地方の飲食店のロゴ作成など手掛けるようになったんです」
 
 その後、早智子さんは現在の職場に転職し、パートタイマーとして働きながら、空いた時間にデザイナーやイラストレーターとしての副業を行い、軌道に乗せている。そんな中、早智子さんの仕事を聞きつけたママ友の梨花さん(仮名・37歳)から、ある頼みごとをされたという。

「梨花さんの息子は、うちの息子と同じ小学校に通っています。1年生の頃、同じサッカークラブに入会したので、彼女とは練習の付き添いで、毎週1回は顔を合わせる間柄なんです。そんな彼女にこの前、サッカークラブのロゴの作成を頼まれたのですが……」

 デザインやライティングを仕事にしているママは、小学校のPTA活動で、広報委員を勧められるケースが珍しくない。PTAの場合は任意で引き受けるか否かを決められるが、「お稽古事のママ友から直接お願いされると断りづらく面倒だ」と早智子さんは言う。

「サッカークラブには、梨花さんの息子のほうが先に通っていたんです。サッカーのルールから、コーチの人柄、クラブの決まり事、それからママたちの当番についてまで、いろいろと教えてもらいました。梨花さんの旦那さんも同じサッカークラブの出身とあって、彼女も思い入れが強かったんでしょうね。クラブ活動に熱心で、ロゴのリニューアルも彼女が率先して動いていたようです」

 平日のパートに加え、副業もあるため、「自分の時間がない」という早智子さんは、「これ以上、作業は増やしたくない」と思っていたそう。

「サッカークラブのママ友とは、練習中の待ち時間もずっと一緒なので、“雑談”は避けられません。それぞれの出身地や夫の話題が出る中、私が『平日はとにかく忙しい』と漏らすと、『どんな仕事をしているの?』と聞かれたんです。なので、今やっている仕事について簡単に話すと、『それなら、サッカークラブのロゴも手伝ってよ』と言われてしまい……『デザイン業はまだまだ勉強中』と伝えたんですけどね」
 

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