暗黙のママ友ルールウォッチング

ママ友との割り勘トラブル――PayPay払いを拒否したら、現金で支払ったはずの飲み代を後日請求された!

2022/11/27 16:00
池守りぜね(ライター)

「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係には、さまざまな暗黙のルールがあるらしい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、暗黙ルールを考察する。

写真ACより

 ママ同士の付き合いでトラブルになりがちなのが、「割り勘問題」ではないだろうか。少し前も、SNSで「家に遊びに来たママ友が、お昼の宅配ピザ代を支払わなかった。こういう場合は、私が代金を持つのが普通なのか?」といった投稿がバズり、さまざまな意見が飛び交った。ママ友付き合いでは、一緒に遊んだり、ご飯を食べに行くメンバーが流動的なこともあり、そこで生じたお金を誰がどう支払うか、明確なルールが決めにくい。

 今回は、子どもの習い事で親しくなったママ友とちょっとした割り勘トラブルが起こり、頭を悩ませたというあるお母さんの話を取り上げる。

ダンス教室で一緒のママ友。自宅の夕食代を支払ってもらえず

 生命保険会社で営業事務を担当している沙穂さん(仮名・35歳)は、小学4年生になる女の子のママ。自身が韓流アイドルにハマったのをきっかけに、娘もダンスを習い始めたという。

「最初は私が、YouTubeを開いては韓流アイドルのダンス動画ばかり見ていたんです。するとそのうち娘も興味を持って、一緒に動画を見るようになり、『ダンスを習ってみたい』と言い始めたんです。それで小3から地元のヒップホップダンスの教室に通っています」


 沙穂さんは娘の送り迎えをしていたが、仕事の都合で、夕方のレッスンスタート時間に間に合わず、いつも少し遅れての入室となっていた。

「ダンス教室には、同じ学年の子が2人いました。その1人が、隣の学区の小学校に通っている女の子で、お母さんである友里さん(仮名・34歳)とは、教室のお迎えの時に顔を合わすようになり、連絡先を交換。学区は違ったものの、家が近所だったので、『レッスンの開始時間に間に合わないのなら、私が一緒に送ってあげるわよ』と言ってくれたんです」

 義実家の事業の手伝いをしている友里さんは、時間の融通が利きやすいため、沙穂さんの娘の面倒もしょっちゅう見てくれたという。

「友里さんと娘さんは、レッスン後によくうちに遊びに来るようになりました。夕飯として、惣菜屋のオードブル盛り合わせなどを用意するのですが、代金を支払ってくれたことは一度もないんですよね。友里さんには娘がお世話になっているし、手土産をもらうこともあるので、言いづらかったのもありますが……。せめて『夕飯代はどうすればいい?』って聞いてくれてもいいのに、とは思っていました」

 ママ友同士は、長年の友達のように気心が知れた関係ではないため、特にお金の話については言いづらい面があるのだろう。


消えたママ友