サイゾーウーマンコラム“中学受験”に見る親と子の姿お試し受験校に入学した親子の話 コラム “中学受験”に見る親と子の姿 中学受験、憧れの第1志望に連続不合格――「入試の日に初めて行った」1月校に入学した親子の話 2023/01/14 16:00 鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー) コラム 中学受験、合格取り消しになる日の前夜――塾の先生が娘に告げたこと 入学金を振り込まないと、どちらも合格が取り消しになってしまうという日の前夜、塾の先生から「紗良ちゃんと一緒に塾へ来てください」との電話が入った。 塾の先生は受付で「お母さんはここでお待ちください」と言い残し、紗良ちゃんだけを連れて、教室に入っていったという。30分ほどたった頃、教室から紗良ちゃんがスッキリした顔で出て来て、咲子さんにこう告げたそうだ。 「ママ、紗良は(1月校の)K学園に行く。S学園に行けなくて、ごめんね」 咲子さんは、その時のあることに気付いたという。 「その『ごめんね』でハッとしたんです。S学園は私の希望で、紗良の希望ではなかったんじゃないかって。私が喜ぶから、紗良は『S学園に入りたい』と思おうとしてくれたんじゃないのかって……。あの時、紗良は生まれて初めて、私に対して自分の口から『こうしたい』と言ってくれました」 K学園の生活にも慣れた頃、咲子さんは紗良ちゃんに、「どうして入試の日にしか行ったことのない……知らないも同然のK学園に決めたの?」と聞いてみたそうだ。 紗良ちゃんは、「塾の先生が、『先生は、K学園は紗良ちゃんに合っていると思うよ。男女共学で自由な校風だし、楽しいよ』って言ってくれて」と切り出し、当時の自分の思いを次のように明かしてくれたという。 次のページ 中学受験、第1志望校が不合格でよかった――「娘を自分の母校へ」と願った母の気づき 前のページ123次のページ 楽天 中学受験2023時事ニュース 完全版 関連記事 中学受験、「最後の合不合」がトレンド入り――最終模試の結果で“第1志望を捨てた”母が「たられば」に苦しむワケ娘の中学受験で「入学金振り込みミス」――デジタルに不慣れな母の“血の気が引いた”瞬間中学受験塾の室長が明かす、「モンスタークレーマー」の実態……「医学部狙い」の父親が暴走コロナ禍で借金まみれに……母から「中学受験断念」を告げられた小6娘のその後中学受験、塾費用は「月20~30万円」が平均の時代に? 共働きママが「狂気を持ったATM」と化すのはなぜか