コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

「悪役」ヘンリー王子と「優等生」ウィリアム王子、「やんちゃ」秋篠宮さまと「冷静沈着」天皇陛下ーー皇族・王族における“キャラ”の重要性

2022/11/05 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

堀江 2014年4月11日号「週刊朝日」(朝日新聞社)の記事では、「一昨年から(ハリーとの)交際が始まった貴族の令嬢クレシダ・ボナス」という女性が紹介されているのですが、この女性も「ピンクのウィッグをつけるなど奇抜なファッションを好む」点で、英王室から受け入れられるか? という暗雲があったようです。そのうちメーガンが急浮上して、ハリー王子とゴールインしてしまったのですが‥…。

――クレシダ・ボナスはハリーとは破局したのに、結婚式には招待されています。別れても良好な関係であるというアピールだったそうですが、何か裏があるのではないかと思ってしまいます。しかし、アメリカの女優出身で、黒人系のメーガンはたしかに英王室の王子のお妃としては異色だったかもしれません。

堀江 日本の皇室ではそういう“多様性”のある結婚はまだまだ無理な気がします。英王室はその点、皇室の何歩も先を歩んでいるといえるでしょう。

 もともと英王室は19世紀のヴィクトリア女王の時点で人種差別という意識はなく、逆にインドから来た虚言癖のすさまじいアブドゥル・カリムという召使いに“老いらくの恋”をして、宮殿内で大問題となるなど数々のスキャンダル伝説の素地のあるところですから……。

 多少、個性的な経歴の女性が王子の妃になることくらいは王室からは受け入れられると思うのです。しかし、それは王位継承者の配偶者ではないという、暗黙の了解もあるみたいですけれど。

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