「元極妻」芳子姐さんのつぶやき142

「正義」の人なのに黒いから、ヤクザより怖い! 元極妻が考える最近の警察不祥事

2022/10/09 16:00
待田芳子(作家)

新宿署の警察官が勾留中の男性に暴行

 報道によりますと、原告男性は勾留中だった今年7月、「保護室」と呼ばれる別室に連れていかれてパンイチにされた上、「両手首にベルト手錠をきつく巻き付け、捕縄(ほじょう)で両腕と腰を固定し、さらに背後から男性を捕縄で吊り下げる体勢をとらせた。捕縄が身体に食い込んだ状態で背中も捕縄で縛った。両足首も縛られ、寝転がされた」そうです。見たことないですが、SM系AVですか。もちろんトイレは「垂れ流し」です。

 こんなことをされた理由は、当時同房の男性が39度近い熱を出したので「毛布を貸してあげて」と言ったから、だそうです。このコロナ禍で高熱者放置もなんだかなですが、さらに新宿署側には留置場内を録画した動画が「人為的ミス」(=録画ボタン押し忘れ)で「存在しない」そうで、いろいろ闇が深いんですよ。

 この男性が起こした裁判は民事の賠償請求ですが、公務員がこういうことをすると刑事裁判では「特別公務員暴行陵虐罪」に問われることになります。刑法第195条では「裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときは、7年以下の懲役又は禁錮に処する」としています。

 懲役と禁錮刑はこれからなくなりますが、まあそんなところですね。ちなみに暴行罪(第208条)は「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金」なので、それに比べてかなり重い印象がありますね。

極姐2.0 ダンナの真珠は痛いだけ 待田芳子/著