サイゾーウーマンコラム日本のアウト皇室史ヨーロッパで流行、国王の特殊な埋葬方式とは? コラム 【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!! エリザベス女王の棺の中は……ヨーロッパ王族に流行した、国王の特殊な埋葬方式とは? 2022/10/08 17:00 堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト) 日本のアウト皇室史 2022年9月19日、ウェストミンスター寺院で運ばれるエリザベス女王の棺(gettyimages) 「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます! 今回は、番外編として英王室に関するお話を聞きました。 ――9月9日、英国女王エリザベス2世が96歳で亡くなりました。日本からは天皇皇后両陛下がイギリスでのご葬儀に参列なさいましたね。 堀江宏樹氏(以下、堀江) 天皇陛下はご即位の翌年にあたる2020年、エリザベス女王から国賓としてイギリスに招待されていたものの、コロナ禍の影響で渡英を断念なさったとか。陛下にとって、女王はイギリス留学時代から交流のあった大切なお方だと存じます。そのエリザベス女王のご葬儀が、ご即位の後、最初の外国訪問になってしまうのは本当に悲しいことですね。 ――天皇陛下、そして雅子さまの喪服がヨーロッパでは評判になったそうですが。 堀江 日本の皇室は、いわゆる明治期の「文明開化」以降、当時のヨーロッパの王侯貴族の冠婚葬祭のドレスコードを輸入しています。雅子さまがネックレスとイヤリングに着用なさっていた“黒い宝石”こと「ジェット」がヨーロッパのメディアでは注目されたのですが、もともとこれは19世紀のイギリスで、愛する夫の死を悼み、自身が亡くなるまでの約40年間も喪服を着続けたヴィクトリア女王が愛用することで人気が出た宝石なんですね。日本では「黒玉」といわれたりもします。 エリザベス女王の葬儀に参列なさったイギリス(など)の女性王族の方は、黒の喪服に真珠を合わせておられるケースが目立ちましたが、雅子さまは彼女たちよりも古式ゆかしいジェットのアクセサリーを身に付けておられたので、品格が違うと話題になったのかもしれません。雅子さまだけでなく、女性皇族の方々が葬儀でお付けになるアクセサリーもジェットが中心のようですね。 ――「黒の喪服」と今、おっしゃいましたが、それ以外のカラーの喪服も昔はあったのですか? 堀江 はい。白や黒というモノトーンは、欧米では「色をもたない色」という扱いなので、白の喪服もあります。ヨーロッパで白い喪服が黒い喪服にとってかわったのは、歴史の教科書では「近世」とざっくりとした説明がなされていますが、上流階級向けのドレスのデザイン見本などを見た記憶からは、17世紀くらいには変化があったような気がしますね。 ちなみに、日本では白い喪服の伝統は地方にもよりますが、20世紀半ばくらいまでは存続しており、2014年のNHK連続テレビ小説『花子とアン』にも登場したことを記憶しています。 次のページ 亡くなって10日以上も保管されたご遺体の状態は? 1234次のページ Yahoo 眠れなくなるほど怖い世界史 / 堀江 宏樹 著 関連記事 英王室の暴露本ラッシュで、メーガン夫人「性悪」エピソード続々! 王室スタッフから「ナルシストのソシオパス」の呼ばわり英王室“追放”のアンドリュー王子、性的暴行疑惑が示談に! 母・エリザベス女王が「和解金」3億円負担か秋篠宮家が「推薦入試」にこだわり続ける事情――学習院のほかは「不合格」だった佳子さまに見る“事実”秋篠宮さま、大学時代に「7人の恋人」? 眞子さん結婚との「ただの偶然とは思えない」共通点月収20万円のサラリーマンに嫁いだ皇女、「週3」で東京プリンスホテルに勤務!? 結婚10年目の知られざる「所得事情」