コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

眞子さま、メトロポリタン美術館に就職か? かつてはタバコ屋で働いた皇女も……知られざるプリンセスの仕事と所得

2022/10/15 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――錚々たるメンバーの中で、ムツゴロウ的な池田さんが選ばれたのは意外です。

堀江 正式なお見合いは一度だけでしたが、それ以前に岡山に厚子さんが出向き、池田さんと会って、彼の牧場も見学するといったカジュアルな面会が一回ありました。厚子さんも乗り気でしたが、昭和天皇が池田さんこそ厚子さんにふさわしいと感じておられ、皇族会議も経ずに「即断」なさったそうです。昭和天皇も動植物に造詣の深い方でしたから、ご自分と同じ学究肌のニオイを池田さんにもお感じだったのかもしれませんね。

――順調に始まったように思える厚子さんと池田さんの結婚生活ですが、その後はどうなったのでしょうか?

堀江 「週刊読売」(読売新聞社)53年7月19日号によると、厚子さんの結婚に際して支給された一時金は600万円ほどだったそうです。ただ、これも和子内親王の場合と同じように、あくまでお手元に置いておくお金として扱われ、事業に使われるようなことは一度もなかったそうです。ちなみに池田さんは、岡山の菓子メーカー「カバヤ」に動物園のスポンサーなどになってもらっていますね。

――厚子さんも池田さんのお仕事を手伝ったりしていたのですよね?

堀江 はい。先程紹介した、「週刊読売」の記事には「タバコ屋の看板娘になった厚子姫」とも書かれていますね(笑)。53年の時点で、池田さんは牧場とは別に「池田産業動物園」もオープンさせています。この動物園のお土産屋で厚子さんの売るタバコが、大人気商品だったのです。

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