ダイアナ元妃と比較するのは「かわいそう」“悪女”叩きされるカミラ妃に応援の声続出
9月8日にエリザベス女王が死去してから、SNSにダイアナ元妃の写真や動画が大量に投稿されている。その多くが、「美しく気高いダイアナ元妃こそが王妃にふさわしい」とカミラ王妃を非難したり、「プリンセス・オブ・ウェールズ」の称号を継承したキャサリン妃とダイアナ元妃を比較して評価するもの。カミラ王妃に対しては同情の声も増しており、ネット上で強い関心を集めている。
TikTokでは、カミラ王妃の変顔写真の後にダイアナ元妃の美しい写真をくっつけ、「ブサイクで下品なカミラと美しく優雅なダイアナ」「王妃にふさわしいダイアナとふさわしくないカミラ」などとこき下ろす投稿が続出。カミラ王妃の写真に「不倫した女」ダイアナ元妃の写真に「不倫された女」とキャプションを入れた投稿には、ダイアナを苦しめたチャールズとカミラは国王夫妻になるべきではないと批判するコメントが多くついた。
若い層の利用が多いTikTokでは、ダイアナ元妃を悲劇のヒロインに描いているNetflixの王室ドラマ『ザ・クラウン』の影響を受けているユーザーが多く、悪女として描かれているカミラ王妃は激しいバッシングを受けている。イギリスでビッチという意味の「キャウ(cow)」と「カミラ(Camilla)」を合体させた造語「キャウミラ(cowmilla)」を使って彼女をディスるコメントも少なくない。
チャールズ国王はダイアナ元妃と知り合う前の1971年に、知人に紹介されてカミラ王妃と出会い、一目ぼれ。自分を特別扱いせず、媚びへつらうことが一切なく、共通の趣味が多く、年も近いカミラに夢中になった。しかし王室側は、処女ではなく、上流階級の出だが高貴な貴族として”不十分”なカミラ王妃は、「将来の女王としてはふさわしくない」と、交際に断固反対。
カミラ王妃は、チャールズが海軍の海外遠征中にアンドリュー・パーカー=ボウルズと婚約し、73年に結婚した。これについては、カミラの父親がアンドリューとの結婚を強く望んでいた説、王室がカミラとアンドリューの婚約を急がせたという説もある。これによりチャールズはカミラとの結婚を諦めたが、その後も彼女を愛し続けた。
77年、皇太子は13歳年下のダイアナと出会い、王室は若く処女で貴族的身分も申し分なく、シャイで美しいダイアナ妃との結婚を猛プッシュ。チャールズはカミラとの関係を断ち切れないまま、ダイアナと81年に盛大な結婚式を挙げた。その後、子どもを2人もうけたが、チャールズは86年頃からカミラとの肉体的な不倫にのめり込むようになった。
ダイアナにも不倫相手ができ、夫婦関係が破綻した2人は92年に別居を発表。ダイアナはチャールズがカミラとずっと不倫を続けてきたことで精神的に大きなダメージを受けたと暴露し、同情を集めた。
その後のダイアナは、自身の知名度と影響力を慈善活動を通して発揮し、世界中から愛される強い女性へと成長。しかし、離婚が成立したした翌年の97年に36歳の若さで事故死。“永遠のプリンセス”として、若く美しい姿のまま、人々の心に記憶されることとなった。