サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」東村アキコ、スターの特性 コラム 女のための有名人深読み週報 漫画家・東村アキコ、お笑いプロ社長のいま――売れない芸人を養分にする“スター”の特性 2022/07/28 21:00 仁科友里(ライター) 女のための有名人深読み週報 東村アキコは、芸人を「殺している」? 東村センセイがお笑い事業に進出したのは、特にビジョンがあったわけではなく、“周囲の売れない芸人に頼まれたから”という軽い気持ちからだったそう。芸人が奮起して売れてくれれば、社長である東村センセイにもメリットがあるのだろうが、芸人たちは劇場があることで安心してしまって、“何がなんでも売れてやる!”というようなガッツはないとのこと。 売れない芸人を抱え、地価の高い場所に劇場を持てば、東村センセイの経済的負担は大きくなる。「これ(原稿)1枚いくらだなって思いながら描いてるんですけど、それがこの劇場にスーッて吸い取られていく」とお金が流れていく様子を表現していた。 売れていない芸人が、テレビに出て芸を披露するというのは大きなチャンスといえるだろうが、東村センセイと一緒に出演していた東村プロ所属の芸人はなんだか影が薄く、芸をしていない東村センセイのほうが、はるかに存在感があるように見えた。 番組司会のマツコ・デラックスは、「東村さんが頑張れば頑張るほど、東村さんの面白さしか見えなくなる」「芸人さん、殺していますよ」と話しており、確かに東村センセイが主役で、芸人たちがバックコーラスのようだった。 出演していた芸人は、なぞかけのルールがわかっていないなど、正直「やる気ある?」と疑いたくなるレベルだったが、東村センセイがフォローして笑いを取るので、なんとなく「それでいい」という雰囲気になってしまう。東村センセイは本職の芸人に「(芸人を)甘やかしすぎ」「先生は潰していますよ、若手を」と言われるそうで、東村センセイの優しさは、仇になっているといえるだろう。 次のページ 東村アキコは、芸人たちを見て新たな代表作を描き上げる? 前のページ123次のページ 楽天 東京タラレバ娘(9)<完> 関連記事 東村アキコ、「結婚したい30代への助言」に見る矛盾――『東京タラレバ娘』に欠けていたモノ堀北真希、東村アキコ、小島慶子……“女子会”に一家言アリの女たちに見る、それぞれの人間性叶姉妹の人生相談が「人を傷つけない」ワケ――ポスト瀬戸内寂聴としての腕前清原和博の元妻・亜希がバラエティ出演! 「過去」をイジられる彼女が、テレビ界で活躍しそうなワケ『週刊さんまとマツコ』めるるを当てこする菊地亜美に見る“悪い思い込み”