サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビュー織田裕二、『踊る』の名場面で見せた魅力 芸能 ドラマ俳優クロニクル 織田裕二、『踊る大捜査線』随一の名場面で見せた魅力――シリアスとコメディを同時にこなす姿に期待すること 2022/05/24 20:00 成馬零一 テレビ男性タレント 織田裕二の魅力が詰まった『踊る大捜査線』第6話の名場面 織田の魅力を語る上で欠かせないのは、『踊る』の第6話だ。 麻薬密売の捜査をする過程で青島は、父親を殺害された過去を持つ柏木雪乃(水野美紀)と再会する。事件のショックで一時、口が聞けなくなった雪乃を青島は懸命にケアしていたが、ロサンゼルス留学時代の雪乃の元恋人・岩瀬修(布川敏和)が麻薬の売人だったため、彼女も関係者だと疑われて、任意同行させられる。取り調べで雪乃は、麻薬の売買とは無関係だと主張するが、警視庁から来た刑事たちに連れていかれそうになってしまう。 そこで青島の表情は豹変し「柏木雪乃!」「やっぱ、お前、そういう女だったんだ」「ヤク中なんだろ、お前」といったひどい言葉を投げつける。怒った雪乃は青島をビンタ。気まずい沈黙が流れた後、青島は笑って「みなさん、見ましたね?」「職務質問中に暴行を受けました。公務執行妨害で君を逮捕する」と言って、雪乃を逮捕したのだ。 青島が先に雪乃を逮捕してしまえば、起訴するまでの48時間は湾岸署で勾留でき、本庁が手を出すことはできない。その後、青島は48時間以内に岩瀬を逮捕しようと奔走するのだが、ルールに縛られていた青島がルールを逆手に取り、自分にとっての正義を貫こうとした『踊る』随一の名場面である。 また、突然、雪乃を罵倒する青島の表情の変化は実に見事で、シリアスとコメディを同時にこなす織田にしかできない芝居だった。 次のページ 織田裕二、「地続きの世界」を演じる俳優に期待すること 前のページ123次のページ 楽天 Yahoo セブンネット 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 スタンダード・エディション【Blu-ray】 関連記事 朝ドラ『ちむどんどん』母・仲間由紀恵と長男・竜星涼の言動に「もう見ない」宣言続出! 大炎上作『純と愛』との共通点もジャニーズドラマにおける、堂本剛『金田一少年の事件簿』という記念碑――なにわ男子・大西流星『夢中さ、きみに。』に見る新時代福山雅治、『ガリレオ』シリーズ第3弾で話題! “二枚目”から“おじさん”まで演じる俳優としての成長反町隆史、『相棒』を卒業! ドラマ評論家が読み解く、学園ドラマ『GTO』で不動になった俳優イメージ長瀬智也、『池袋ウエストゲートパーク』以前の未完成な存在感――『白線流し』に刻まれた姿