【管理栄養士が厳選「ズボラ飯」のススメ】

デニーズ・ジョナサン・まるまつ、プロが勧める和定食(モーニング)メニュー3選! 朝に“和食”がおすすめな理由とは?

2022/04/22 21:00
猪坂みなみ(いのさか・みなみ)

「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、管理栄養士・猪坂みなみ先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。

デニーズ・ジョナサン・和風レストランまるまつ、朝食(モーニング)おすすめメニュー

Wikipediaより

 これまで、同連載でたびたび取り上げてきた「モーニング・朝食メニュー」。朝は何かと忙しいため、手軽にサクッと食べられることを重視しがちですが、猪坂先生いわく「朝こそ栄養バランスが大事」とのこと。その上で、朝食は「しっかり栄養をとれる和定食がおすすめ」なのだとか。

 そこで今回は、人気ファミリーレストラン「デニーズ」「ジョナサン」に加え、東北を中心に展開している「和食レストランまるまつ」をピックアップ。個性豊かな和朝食メニューから、猪坂先生のおすすめを紹介してもらいました!

――朝食に和定食がおすすめということですが、その理由を教えてください。

猪坂みなみ先生(以下、猪坂) 基本的に和定食からは、主食のご飯で糖質、主菜の魚や肉などからたんぱく質、そして副菜の野菜や海藻などのおかずから食物繊維といった栄養が摂れます。この3つの栄養素が摂れる食事は、バランスを整える上で基本となっていますが、和定食はそれが自然にそろうという特徴があります。


 特に糖質とたんぱく質は、体内時計をリセットするために役立つので、朝に摂取したいところ。朝は忙しいので、トーストだけ、おにぎりだけといった食事になりがちだと思いますが、1日の始まりこそ、しっかり栄養を摂れる和朝食がおすすめなのです。

 また、朝のタイミングで水溶性食物繊維を多く含む食品を摂ると、昼と夜の血糖値の急上昇を防止してくれるという報告も。おひたしやお味噌汁、納豆など和定食の定番メニューから水溶性食物繊維を摂取できますので、こうした観点からも、朝に和食を食べるメリットは大きいといえるでしょう。

――それでは最初に、「デニーズ」からおすすめの和朝食メニューについて教えてください。

猪坂 デニーズの「朝鮭朝食」(660円、税込み/以下同)がいいですね。この値段で焼鮭、納豆、目玉焼き、豆腐と4種類のおかずが付いてきて、コスパも高いと思います。

 主菜となる鮭には、健康的な骨や歯の維持に役立つビタミンD、代謝を助けたり赤血球の成熟に関与したりするビタミンB12などが含まれています。さらに、鮭の赤い色は「アスタキサンチン」という色素成分で、体内の活性酸素による悪影響を防止する働き(抗酸化作用)を持っていることもポイント。


 活性酸素は、細胞を傷つけてお肌にシワやシミを引き起こしたり、生活習慣病やガンなどの病気の原因になったりしてしまうので、抗酸化成分を含む食品を積極的に食べると、美容にも健康にもいいですよ。なお、抗酸化成分は鮭のほかにも、野菜や大豆、果物などから摂取できます。

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