コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!
秋篠宮家が避け続ける「学習院」、知られざる皇族の関係ーーかつては「ウチにお入りになるのが自然」発言も
2022/03/12 17:00
堀江 ただ、学習院=皇族の学校と言い切れるわけでは名実ともにないんですね。歴史的な情報を補足しておくと、先ほどお話したとおり、第二次世界大戦後、学習院はGHQからのテコ入れを受け、戦前のように公立の教育機関ではなくなりました。
戦前は、確かに「皇族・華族の学校」のカラーが強かったのですが、戦後はそういうわけでもない、というのが正しい理解です。戦前でさえ、実家の身分が平民……つまり皇族・華族の出身ではない三島由紀夫(1925−70、本名・平岡公威)が高等科を卒業するまで学習院で過ごしています。その後、三島は東大に学力試験を受けて入っていますが。
――学習院は、戦前でさえ皇族・華族「だけ」の学校であったことは一度もないんですね。
堀江 そうです。皇族の方々が学習院に行く理由は、「それが家風だから」というしかない気がするのです。みなさんのお知り合いにも、「うちはおじいさんの代から慶応の幼稚舎へ……」みたいな家風のご一家がいらっしゃいませんか? それと同質ではないか、と。
明治時代の東京に学習院という、最上流階級の子弟のための教育施設が開かれて以来、現代にいたるまで皇族方の多くがそういう学習院の“伝統”に惹かれ、お子様がたを受験させてきたという「だけ」のようですね。