『ザ・ノンフィクション』レビュー

『ザ・ノンフィクション』尊敬できない先輩VS扱いづらい後輩「ボクらの丁稚物語2022 ~涙の迷い道と別れ道~ 前編」

2022/02/28 18:32
石徹白未亜(ライター)

『ザ・ノンフィクション』昨年の秋山木工の丁稚生活では……

 それまでのいろいろな蓄積があってのことだと思うが、それにしても山田は17年組を下に見ている感じがした。「人を下に見る」は、いかなる理由があれど、それを顔や態度に露骨に出すのは、最大級の失礼にあたると思う。

 秋山木工の丁稚生活は過去にも放送されたが、その際は17年組に久保田という同期がいた。久保田も同期の一人を下に見ている感じがして、山田同様に感じが悪いなあと思ったものだ。久保田はその後、秋山木工を退職する。

 丁稚生活は過酷なので、退職理由は山のようにあったとは思うが、人を下に見る態度を取ると、その相手から憎まれるだけでなく、周囲からも疎まれるようになる。その場に居づらくなった、というのも退職の背景にあるのではないかと思う。

▼前回の放送『ザ・ノンフィクション』「ボクらの丁稚物語 ~泣き虫同期 4年の記録~ 前編」

 番組後半ではそんな後輩、山田が失踪するが、17年組は特に心配した素振りも見せず、至って平常通りの生活を送っているように見えた。そんな3人に対し、先輩の職人たちは後輩の山田にもっと気を配らないと、と諭し、秋山社長も山田の失踪に際し、先輩である3人、そして社長自身に一番責任があると話していた。


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