コラム
“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第587回】

愛子さまの結婚相手、氷川きよしの活動休止、南果歩と元夫の再会……女性週刊誌記事に見る有名人の「プライバシー問題」

2022/02/01 21:00
神林広恵(ライター)

 しかし世間はそうはいかないらしい。「セブン」記事には氷川のそんな変貌を手放しで喜ばない人々の声も紹介されるのだ。

 たとえば、ある先輩から「親からもらった体を大事にした方がいい」と言われたことや、身近な人から「変化はほどほどにしてほしい」と苦言を呈されたこともあるという。そしてSNSでのアンチ発言も。“演歌界の貴公子”と言われた氷川だけに、そのギャップに悩み、大変だったのだろうと思う。とはいえ、記事では性の多様性が重要だと、こう警鐘を鳴らす。

「『男らしさ』『女らしさ』を、本人の気持ちをないがしろにして求めることは、人権を守る上で、厳に慎むべきであるのは現代社会の当然のルールだ」

 『セブン』にしては良いことを言う(笑)。氷川の“進化”でジェンダーについて多様な意見が出て、そして議論も起こる。これも素敵で重要なことだ。やはり有名人、芸能人の動向はプライベートなことでも世間に大きく訴えかけ、影響力も発揮される。昨今、芸能ゴシップ記事、特にプライバシー関連には批判や否定的な声も多いが、しかし影響力の大きい芸能人のプライバシーを含むさまざまな動向、情報を知ることは、社会にとっても有意義なもので大事なことだ。そんなことを再認識させられた「セブン」の氷川記事だった。

(追記 そしてジェンダーは関係なく、当然芸能マスコミ的には外せない、そして人々が知りたいのが、芸能人の恋人、パートナーの存在だ。氷川はかつて俳優の松村雄基との熱愛を報道されたことがあったが、「セブン」には氷川と親交の深い音楽評論家の湯川れい子氏による「いまは恋人の影もないです」とのコメントがサラリと記されていた。さすが、です)

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