ドラマ評論家が選出「2022年ブレークしそうな若手俳優」ベスト3! ジャニーズから2人ランクイン
――『キャラクタードラマの誕生』(河出書房新社)『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ』(宝島新書)などの著書で知られるドラマ評論家・成馬零一氏が、2022年に活躍が期待される若手イケメン俳優を選出。ジャニーズタレントからは、若手2名の名前が挙がった。
1位:King&Prince・永瀬廉 『おかえりモネ』(NHK)などに出演
2021年のテレビドラマは、ジャニーズ事務所出身の若手アイドルの躍進が目立った。
その筆頭が、NHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)『おかえりモネ』で鮮烈な印象を残したKing&Prince・永瀬廉だ。彼が演じた「りょーちん」こと及川亮は、東日本大震災で母親を亡くし、父と仮設住宅で暮らしながら、漁師として働いている。
甘いマスクの持ち主でありながら、漁師という力仕事をしているりょーちんはモテモテだが、本人は謙虚で、周囲の人たちに対し分け隔てなく接する天使のような優しい男の子だ。だが、その優しさの奥には、震災で傷ついた自身の気持ちを、誰とも共有できないという深い絶望と諦めがあった。
物語終盤、ヒロインのモネ(清原果耶)に「笑わなくていいよ」「大丈夫って言いながら、本当は何って思ってたの?」と聞かれて、「お前に何がわかる?」「そう思ってきたよ! ずっと! 俺以外の全員に!」とりょーちんが感情をあらわにする場面は、本作で一番衝撃を受けた演技だ。
被災者ゆえに天使のような人間であろうと自分を抑圧し続けてきたりょーちんは、まさにアイドル的な存在で、だからこそ永瀬の芝居には説得力があったのだろう。
キンプリはもともと若手ジャニーズグループのホープで、平野紫耀を筆頭にドラマ出演は増えており、いつブレークしてもおかしくない状態だった。今回、『おかえりモネ』で永瀬が本格的にブレークしたことで、22年はほかのキンプリメンバーが出演するドラマや映画も一気に増えるのではないかと思う。
永瀬のほかにも、ジャニーズアイドルの朝ドラ出演も増えている。現在、放送されている『カムカムエヴリバディ』では、ヒロインの初恋の人・雉島稔をSixTONESの松村北斗が好演。王子様的な優しい振る舞いが視聴者の好感を獲得し、序盤の物語を大きく盛り上げた。