コラム
【特別企画】中野瑠美×Paix²(ペペ)座談会(後編)

「米を送ってくださることも……」刑務所ライブ20年“受刑者のアイドル”と、懲役通算12年の元女囚が語る「受刑者と慰問」

2021/12/29 11:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 本誌連載「知られざる女子刑務所ライフ」が好評で、『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)として書籍化もされている元女囚・中野瑠美さんと、刑務所や少年院でのコンサート歴20年以上、その回数は504回にも上る“受刑者のアイドル”Paix²(ペペ)の2人が、受刑者の気持ちや慰問活動の葛藤を話します。

左から中野瑠美さん、Paix²・Manami(北尾真奈美)さん、Megumi(井勝めぐみ)さん (C) サイゾーウーマン

前編はこちら

息子を少年院に行かせてしまった

中野瑠美さん

――懲役12年の瑠美さんが更生されたのは、どのようなきっかけだったのですか?

中野瑠美(以下、瑠美) 私が最後に逮捕された33歳の時ですね。「これで終わりにしよう。もう絶対に逮捕されないようにしよう」と、強く思えたんです。理由はいくつかあるんですが、もうムショはホンマに行きたくないと思ったことのほかに、子どもたちに申し訳ないという気持ちもありました。

 私が懲役に行ったことで、息子も少年院に行くことになってしまったんです。やっぱり「母親がいないと子育ては難しい」というのは、その通りやなと。息子は少年院に行く時に「おかんに会いたい」と言っていたそうです。これはつらかったですね。でも、息子は少年院で鍛えられて帰ってきました。

――少年院は教育が目的なので、規則なども厳しいそうですね。

瑠美 そうですね。しょっちゅう校庭を走らされていますし、勉強もさせられます。ムショは何も考えずに刑務官の指示通りに動いていればいいんですが、少年院はとにかく「自分で」考えさせられるんです。徹底的に自分に向き合うことで、出院(少年院を出ること)後もきちんと生きられるように、ちゅうことですね。自分に向き合って反省する環境にないから、ムショのほうが更生は難しいと思います。

 息子のいた少年院では、運動会でお母さんをおんぶして走る競技がありました。息子におんぶしてもらった時は感動しましたが、お母さんが来ない子も多いんです。私も寂しい思いをさせてしまって、息子のためにもクスリ(違法薬物)はもうやったらアカンなと思いました。いろいろありましたが、最終的には「覚醒剤をやめられて助かったな」と思っています。

 子どもたちにも子どもが生まれているので、孫は9人になりました。

Paix² 9人! すごいですね。

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