【特別企画】中野瑠美×Paix²(ペペ)座談会(前編)

覚醒剤で懲役通算12年の元女囚と、矯正施設ライブ504回“受刑者のアイドル”が見た「刑務所の実態」

2021/12/28 11:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

演奏中は静かな懲役もエキサイト

Paix²のManamiさん(左)とMegumiさん

――一般のライブと違って、プリズン・コンサートは制約がありますね。

Manami はい。基本的には、膝に手を置いて静かに聴くのが規則です。立ち上がるのはもちろん、腕を上げるのもダメで、終わった時の拍手だけが許されているんです。初めてプリズン・コンサートを開催した時は、その規則を知らなかったので、「受け入れてもらえなかったのかな?」と落ち込んでしまいました。

 でも、あとでいただいた感想文を読んだら、実はとても好評で、「演奏中は騒いではいけない規則」だったことも知りました。今では演奏中に手をたたいたり、拳を突き上げたりして盛り上がってもらうこともあります。

瑠美 あんまり盛り上がるとアカンみたいやけど、「Paix²なら大丈夫」みたいなところはあるんでしょうね。

――信頼関係があるんですね。女子刑務所と男子刑務所の違いなどもあるのですか?


Megumi ありますね。最初の頃は、男性よりも女性の刑務所に気を使って、「服装は派手にしたらいけないかな?」とか思っていたんです。でも、実際には女子刑務所のほうが規制は厳しくないんですよ。たとえば女子刑務所では演奏中にステージから下りることもできますが、男子刑務所は無理です。

瑠美 危ないですもんね。所長さんにもよると思いますが、男子刑務所ではステージから下りたり握手をしたりはムリですね。

女子刑務所ライフ!