コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

秋篠宮さま「反抗」の数々! かつての「皇室離脱願望」や「やりたいことは遠慮なく実行」がはらんだバッシングの伏線

2021/12/18 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――皇太子殿下は、幼い頃から“優等生”でいらっしゃったので、そんな方が突然、ネガティブな感情を強い言葉であらわになさったことも、世間に衝撃を与えたのでしょう。

堀江 慎重派の兄宮、やんちゃな弟宮という対立構図は、お二人が幼い頃から、現在にいたるまで何かと踏襲されているのですよね。

 しかし、今となってはお二人の立場は2006年前後と完全に真逆となった印象があります。それが、愛子さまのティアラの新調辞退にまつわる賛美にもあらわれていますね。おそらく世間は「さすがは天皇陛下、そしてそのご息女である愛子さま……!」という敬愛の念を強く持ったと思いますよ。

――話を聞いていると、国民とは勝手なものですね(苦笑)。

堀江 現代の日本国民は、皇族に“人間らしさ”よりも“神らしさ”を求めてしまうのでしょう。窮屈な日々に耐え、公務に勤しみ、その結果として支給された高額の皇族費を使って自分だって人並みに贅沢も楽しみたい……などと“人間らしく”振る舞いすぎると、確実に国民の敬愛を失うことになります。

 まさに眞子さまのケースですが、貯金1億円の使い方にまで国民がイライラしているのは、高額の皇族費とは、世間一般の給与水準よりもかなり高額であるがゆえに、そこには“神”としての品位を守って生きていただけることを願って国民から渡されたお金であり、「たんなる賃金ではない」という共通認識があるのです。

 一方、眞子さんとしては、自分の公務という労働の結果、与えられた対価だとしか考えていないのでしょう。どう使おうと勝手、というのはある意味、正しいのですが。

――国民と眞子さんの主張には最初から認識の食い違い、埋まらぬ溝があった、と。

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