コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

秋篠宮さま「反抗」の数々! かつての「皇室離脱願望」や「やりたいことは遠慮なく実行」がはらんだバッシングの伏線

2021/12/18 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます! 前回からは、秋篠宮家について振り返っています。

gettyimagesより

――秋篠宮さまといえば、過去は“やんちゃ”だったけれど、現在は落ち着いて、地に足のついた生き方をなさり、しっかりした意見を述べられる方というイメージが強いです。

堀江宏樹(以下、堀江) 私もそうだと思っています。ただ、平成初期から秋篠宮さまをめぐるマスコミの報道を見ていると、現在の眞子さんバッシングへの伏線の存在も感じずにはいられないのですね。

 たとえば「週刊ポスト」1989年4月7日号(小学館)の「新天皇夫妻を悩ます『礼宮(あやのみや)の反抗』」という記事は、今読んでもかなりショッキングでした。

 戦後日本で、皇室史上はじめての“民主的”な家庭教育をおこなった「新天皇家(=現・上皇さまご夫妻)」。戦前の皇室に生まれた皇子・皇女がたは、兄弟姉妹をそれぞれ隔離して赤の他人である傅育官(ふいくかん)らによって育てられてきたのですが、戦後、はじめて一つの家庭として「家族団欒のなかで兄弟が仲良く一緒に育つ」教育が実施されました。

 同記事の「宮内庁OB」の主張をまとめると、兄の浩宮さま(現・天皇陛下、当時・皇太子殿下)にだけは「帝王教育」が実施されていました。また、割り振られる皇族費の額の違いなどから、ご自分との「身分差」の存在に礼宮様は「ショック」を受け、ノイローゼ気味になるほど悩まれた、などといっているのですね。

 それで、秋篠宮さまには「皇籍離脱願望」が生まれた……などと、攻めたことが書かれていますね(笑)。

――報道当時、秋篠宮さまは23歳にあたりますね。大学を卒業した翌春です。当時の礼宮さまは「口髭をたくわえたり、ブレスレットをしたまま宮中行事に出席してみたりと、やりたいことは遠慮なく実行」ともありますね……。

堀江 かつてはアイドルのような人気を誇り、昭和天皇からは「あやちゃん」、世間からは「アーヤ」と呼ばれておられました。大学時代には“ロン毛”でもあられたようですね。これはただの反抗期というより、“私らしさ”を求めた姿勢でもあります。皇太子殿下の弟宮として、ご自分の主体性を模索する行為だと思いますが……。

 ただ、礼宮時代から、秋篠宮さまご自身の“私”偏重をそれとなく指摘する記事も多く出ていたようですね。

――ブレスレットをしたままで宮中行事出席は、ちょっと大胆かもしれませんね(笑)。

堀江 はい(笑)。同記事によると、皇位継承の可能性が低くても、「自由を(天皇陛下や皇太子殿下同様に)束縛されつづけ、しかも与えられる仕事といえば、地方式典での挨拶やテープカットが主といったところ」。そんな「レールにのった人生を強いられたくない」と、当時23歳の秋篠宮さまはお悩みになっておられたのだとか。

――これは、眞子さんにもお父様と同種の葛藤があったのでは、と思われてなりませんね。

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