コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

小室夫妻は歴史的には普通? 皇室に存在した“皇族のルールブック”にみる「結婚の教え」

2021/12/04 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――そんな小室さんの姿を、まったく不自然とも感じていないような眞子さんの姿勢に「秋篠宮家の教育はどうなっているんだ!」という声が上がりました。もう30歳の女性に対し、実家の教育を問う声があるのも、皇室がらみのニュースの特徴のように思います。

堀江 皇室の教育といえば、「帝王学」が有名ですよね。これはあくまで天皇陛下から皇太子殿下に「だけ」授けられるだけなのですが。

――「帝王学」といっても、門外不出の教科書があるわけではないのですね。

堀江 はい。皇太子殿下には、厳然たる“特別扱い”がなされています。これは皇室の伝統のようで、現代でも動かしがたいものがあります。

 たとえば、菅原道真を大抜てきしたことで知られる平安時代の宇多天皇は、皇太子(のちの醍醐天皇)には『寛平御遺誡(かんぴょうのごゆいかい)』というアドバイス集を残したことで有名ですね。「どんなに寒い朝でも手を洗い清めてから神様を拝みなさい」など生活レベルの助言もふくみ、皇族としてふさわしい生き方について説かれています。

 私なりに要約・翻訳すると、「独裁政治はいけない。必ず補佐してくれる臣下の意見を聞きなさい」、そばに置くべき人物を選ぶ基準としては「国民のためになる人事」をするように、ともありますね。

 また、「自分が過ちを犯していないか、常に気をつけなさい」「喜怒の感情を安易に出すことは慎むこと」などについても触れられています。

 これらの訓戒を与えられ、守った醍醐天皇は日本史において「聖帝」と呼ばれるお一人となりました。そしてこれらの訓戒は、皇太子だけでなく、ほかの皇族方も踏まえるべき行動原理だったでしょうし、理念としては現代においても現役だと思われるのですよね。

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