コラム
【連載】わが子から引き離された母たち

できたちゃった結婚後、夫の浮気グセが発覚! 子どもから「何々くんママとご飯食べてきたよー」と聞くように……

2021/11/20 11:00
西牟田靖

――どうやって金策したんですか? ご両親に援助してもらったのですか?

 私に早く子どもを産んでほしいと言った母は、すでに亡くなってしまっていました。冬場に風呂場で倒れたんです。ヒートショックが原因で。父には話をするのがどうも気が引けてしまって。父に相談するのは最後の手段だと思って、結局、話しませんでした。

 相談したのは、夫の母、つまり義母と夫の義祖母でした。義母は夫が生まれてすぐに離婚していて、実家の両親と一緒に住み、会社勤めをしていました。義祖母も若い頃にたくさん働いていたようで、年金をたくさんもらっていました。義祖母に相談すると、月5万円ほど援助してくれたんです。

 頼る先があってよかったか? どうでしょうね。というのも、義母と義祖母は、私たちの子育てについて頻繁に介入してきたんです。子育てを手伝ってくれるのはありがたかったんですけど、自分のやり方を強く押し付けてくるので、閉口しました。

 例えば、子どもが危ないことをして注意しても「怒るな」「褒めて育てろ」と言うんです。私が「危ないことだから」と言っても、「こっちの言う通りにしなさい」と言って、私の言うことを一切聞いてくれません。お金を貸していたことから、息子の妻である私を従わせて当たり前だと思っていたようです。

――それで何か行動を起こしたんですか?

 結婚当初住んでいた賃貸から、一軒家を購入引っ越ししました。賃貸の家は夫の実家のすぐ近くでしたが、引っ越し先は車で約30分離れたところ。支払いはすべて夫のローンでした。一方、その家は、私の実家から車で5分の距離でした。

――一軒家に引っ越して、落ち着いたんですか?

 いいえ。夫が、浮気相手に性病をうつされてしまって。さすがに、「もう一緒にはやっていけない。これからは、子どものために働いて生きよう」と思いました。そうして、長女を保育園に預け、保険外交員として働き始めました。

 最近では、保育園の送り迎えをしてくれるパパさんたちが増えていますが、夫は一切関わろうとしませんでした。それどころか「お前が絶対迎えに行け、1分でも遅れるな、絶対だ」と強く言っていました。でも、仕事で遅れるときだってあるじゃないですか? そんなときは、「ふざけるな、お前のやりくりがヘタだからだ」と罵倒されました。

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