コラム
“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第578回】

細木数子の遺産15億円、小林亜星は4億円、瀬戸内寂聴は……? 昭和・平成の“偉人”たちの遺産、それぞれの行方

2021/11/16 21:00
神林広恵(ライター)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 菅田将暉と小松菜奈が結婚! 2人の熱愛はすでに周知のことだったが、こんなに早く結婚してしまうとは。28歳と25歳。かつて(昭和・平成)の芸能界のビッグカップルは晩婚の傾向があったが、最近は年齢が若い! 良いことだと思う。

「女性セブン」11月25日号(小学館)

第578回(11/11〜11/16発売号より)
1位「小林亜星さん 『4億円遺産』巡って後妻と息子が相続トラブル」(「女性セブン」11月25日号)
同「細木数子さん 『15億円巨額資産の行方』と『自らの死最後の予言』」(「女性自身」11月30日・12月7日合併号)
「細木数子さんの慈愛の『ことば』と遺した“予言”」(「週刊女性」11月30日・12月7日合併号)
同「瀬戸内寂聴さんが愛したもの 牛肉 赤ワイン イケメン」(「週刊女性」11月30日・12月7日合併号)
2位「小室圭さん『400万円解決金の出所は黙秘』 本誌記者の直撃に代理人回答60分!」(「女性自身」11月30日・12月7日合併号)
「先見スクープ 小室圭さんNYでもやっぱり…『眞子さんの威光』拝借生活」(「週刊女性」11月30日・12月7日合併号)
3位「橋本環奈 3億円豪邸購入に驚年収!」(「女性自身」11月30日・12月7日合併号)

 今年になって昭和・平成の“偉人”たちの逝去が続いた。5月には小林亜星が、そして11月には細木数子と瀬戸内寂聴の2人が相次いでこの世を去った。しかし、“偉人”たちも、やはり世俗からは離れられないのだろう。今週の女性週刊誌は彼ら、彼女らの死後の“遺産”という切り口で、その人生を語っている。下世話だが、それが週刊誌読者の欲望なのだから仕方あるまい。しかも、その内容もかなり興味深い。

 まずは小林亜星。ここ数年、晩年の女性関係に端を発した遺産トラブルなどで晩節を汚す男性芸能著名人の話題が多いなか、小林は“完璧な”備えをしていたという。「女性セブン」によれば、遺言には預貯金、自宅、別荘といった不動産、音楽関係の著作権など一切を妻であるAさんに渡すというものだったらしい。その額4億円。しかし記事では、この遺言に不満を持つ人物がいて、その遺産トラブルが関係者の間で広く知られる事態となっているというのだ。

 その人物とは、小林の前妻との間に生まれた次男(60歳)だ。彼は自身の有料ブログで遺言内容への不満を吐露しているという。

 なるほど。Aさんとの間に子どもはいなかった小林だが、前妻とは2人の子どもをもうけている。その1人が不満を表明――。たしかに遺言書があったとしても、次男は法定相続人の1人。よって記事にも解説されているが、遺留分として父親の全財産の8分の1を相続することができる。これを行使すればいいのだが、トラブルになっているということは、それ以上のことを要求しているのだろう。たしかに小林の場合、音楽関連の著作権は今後も利益を生むから。

 しかし、記事は今回のトラブルにはそれ以上踏み込まない。そして描かれるのが、小林の太っ腹加減だ。

 1982年、前妻と離婚した際には不動産、預貯金も含めて全て渡し、残ったのは中古のベンツ1台だったこと、その後も生活費や養育費を月60万円払っていたこと。また次男が警察沙汰を起こした際には、弁護士費用、罰金、被害者の賠償金を立て替えるなど、子どもたちにも“手厚い支援”をしたこと――。

 昭和の親父は豪快で金払いがいいのか、それとも過保護すぎたのか。いずれにせよ、亡き親父に代わって「セブン」が次男を諌めているような記事だ(笑)。

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