「年間100万」! 子どもの塾代に悩むママたちが語る、中学受験のリアル「ここまで投資したんだから、諦めるわけにはいかない」
今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。
首都圏では珍しくなくなってきた「中学受験」。東京都のある地域では、私立中学を受験する子どもの割合が、クラスの半数近くにもなるという。この秋から放送されている、中学受験をテーマにした連続ドラマ『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系)の影響で、子どもの受験を意識するようになった人もいるのではないだろうか。
授業料がかからない公立中学に比べ、私立中学は入学金や学費など、多額のお金がかかるものの、子どもに受験をさせるのは、いまや高収入世帯だけとは限らず、さまざまな理由から私立中学への進学を選択する家庭も増えてきたようだ。今回は、「予定外の中学受験に翻弄されている」というママのエピソードを紹介する。
娘が転入先の小学校になじめず、中学受験をさせることに
都内に住む千穂さん(45歳・仮名)は、夫と小6の娘、小2の息子の4人でJR山手線内の閑静な住宅街で暮らしている。娘は地元の公立中学には進学せずに、私立中学を受験する予定だ。
「息子が小学校に入学するタイミングで、今住んでいる地域に引っ越してきました。区役所で転入の相談をした時も、担当者から『ここら辺は、2、3人に1人は中学受験します』と言われて驚いていたのですが、私立だけではなく、国立や公立の中高一貫校などを含めて、受験する子どもが多いようです」
千穂さんの娘は、もともとは受験する予定はなかったという。しかし、娘が小学校に思うようになじめず、中学受験を決めたそう。
「転校先の小学校は1学年2クラスしかなく、子どもたちは幼稚園の頃からずっと一緒のメンバーのため、娘はすでにでき上がっているグループの中に入れなかったみたいで……。ママ同士の結束も固く、私も仲良くなりづらかったんです。一方、息子はほかの子と同時の入学だったので、友達づくりもそこまで苦労せず、私も保護者会などに積極的に参加して、ママ友を作っています」
千穂さんの子どもたちが通っている小学校は、保護者参加が盛んであることも、娘の中学受験を検討した理由のひとつだそうだ。
「娘は“いじめられている”といった深刻な状況ではありませんが、たまに学校に行くのを嫌がったり、特に仲が良い子がいるわけでもなさそうで孤立気味なんです。それに、今の学校では、学校行事で必ず保護者に手伝いを募ったり、休日も地域清掃のボランティアを行ったりと、なにかと親同士の横のつながりが活発なこともあって、『娘がこのまま通学区域の中学に入学すると、同じコミュニティでの付き合いが続くのか』と、私も億劫に感じるようになってしまって……」
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