老いゆく親と、どう向き合う?

仲良し姉妹の「3世帯同居」、母の介護も「妹と協力していけば大丈夫」と思っていたが……

2021/09/26 18:00
坂口鈴香(ライター)

妹の再婚でできた距離

「はっきり言えば、母に介護が必要になっても、妹と2人で協力していけば大丈夫だと思っていました。そんな将来設計が、妹が再婚したことで微妙に崩れてしまったように感じたんです」

 というのも、由美さんの再婚前後から母親の物忘れがひどくなっていたのだ。路子さんが、母親の介護が現実的になったと覚悟していたときに、由美さんは再婚によって母親の老いに無関心になり、新しい家族のことしか考えていないのではないかという不満が生まれた。

 路子さんの性格も不安に拍車をかけた。

「私は先々のことまで考えて、計画的にものごとを進めていきたいタイプ。ずっと父が不在だったので、長女としての責任も大きかったのでそうならざるを得なかったというのもあります。それに対して妹は末っ子らしくのんびり屋。それでも妹が再婚するまでは、私たちの性格が正反対でもうまく役割分担しながら回っていってたんです」

――続きは10月10日公開


坂口鈴香(ライター)

坂口鈴香(ライター)

終の棲家や高齢の親と家族の関係などに関する記事を中心に執筆する“終末ライター”。訪問した施設は100か所以上。 20年ほど前に親を呼び寄せ、母を見送った経験から、 人生の終末期や家族の思いなどについて探求している。

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最終更新:2021/09/26 18:29
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