コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

不倫を経て“キャラ変更”したベッキーは、今の時代に合っている? 「毒舌」を吐く彼女に思う、「いい子ぶりっ子」のやめ時

2021/09/23 21:00
仁科友里(ライター)

 同番組司会のオードリー・若林正恭に「子育て大変でしょ?」と聞かれたベッキーは「芸能界はいいよ、香盤表があるんだもん」と答えた。仕事は予定通りに進むが、育児はそうはいかないという意味だろうが、昔のベッキーなら「大変だけど、生まれてきてくれたことに感謝」くらい言ったのではないだろうか。

 キャラなのか素なのか、かつてのベッキーは少し“いい子ぶりっ子”するクセがあり、そこが好感度につながっていたのだろうと推測するが、不倫がバレた以上、いい子キャラは封印せざるを得ない。しかし、これは長い目で見ると、いいことのような気がする。若い時ならともかく、オトナの女性がいつまでもいい子キャラでいることは、限界があるように思うからだ。

 不倫を経ていい子キャラをやめたベッキーは、番組内で「インスタで『今日は子どもとこんな格好してお散歩』って人は“ヘッ”ってなる」「そんなキラキラしてられねーよ」と毒を吐き、スタジオでは笑いが起きていた。「子育てにまつわる毒舌」というのは視聴者ウケするし、ちょうどいい毒といえるのではないだろうか。

 なぜかというと、子育てが大変なのは親のせいでも子どものせいでもなく、誰も悪くない「そういうもの」だからだ。ベッキーのように腕のある人なら、育児ネタ以外でも、今の時代に合った「人を傷つけない」かつ「共感を得られるトーク」を展開できるだろう。

 不倫騒動が起きたとき、業界内外からベッキーの芸能人生命を危ぶむ声が上がった。しかし、結果としてかつてほどの活動ではないものの、復帰できている。日本のスピリチュアル界のドン・江原啓之センセイは『オーラの泉』で「すべては必然」とよく言っていたが、ベッキーにとっては不倫もそのうちの一つで、良いキャラ変更のきっかけだったのかもしれない。睡眠を十分とって心身を休めながら、まだまだがんばっていただきたいものだ。

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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最終更新:2021/09/23 21:00
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