カルト宗教の元信者は、なぜアンチに転じるのか? 元2世信者が「信仰を失う4つのプロセス」を図解!
「『カルト』と呼ばれる新興宗教の信者である両親の元に生まれた私は、子どもの頃からずっと(うさんくせぇ……)と思ってきた」――「脱会くん」ことライター・DJ2世がつづる、みんなに知ってもらいたい、2世信者だった私の日常と本音。
皆さんの周りに、「洗脳を解いてあげたい」と思う人はいるだろうか? 久しぶりに会った旧友が、おかしな宗教に入信していたら、きっとそう思うはず。宗教以外にも、ア◯ウェイ的な怪しいビジネスや、昨今話題になっているいかがわしいオンラインサロンなどにハマッた家族、友人の目を覚まさせたいというケースもあると思う。
今回書くのは、元2世信者の考える、信仰を失うまでの4つのプロセスである。第1回でも書いた通り、自分はカルトと呼ばれる宗教の2世信者だったのだが、子どもの頃からやけに信仰心が薄い、少し変わったタイプだった。なので、“例外”ではあるのだが、周りの脱会者も参考にしながら、洗脳が解かれる経緯について、気づいたことをまとめてみた。
図解! 信仰を失うプロセス
これは、2世信者だった私が、自分なりに信仰度別に信者の状態を分類した図である。これをマズローの欲求段階説よろしく、「DJ2世 a.k.a 脱会くんの不信仰段階説(仮)」と唱えたい。テストに出ます。
下にいくほど信仰心が高く、面積が大きいところは人口が多いイメージ。この図では、家庭の事情で、とりあえず名前だけ書いて入会したような人(例えば、まったく信仰心はないが、奥さんが信者なので便宜上入会だけしている など)は例外とする。
「一応、教祖が神に見えてはいる」ニュートラル期について
最初に「ニュートラル期」の状態を説明する。先ほどの完全版の図からわかる通り、ここから信仰を失うか、より信じるかに分かれていく。
まず信仰が始まった人間はここに立つ。一応、教祖が神に見えていながらも、違和感はゼロではないという状態だが、「まあいいや」とあまり突き詰めて考えていない。
この時期に信者が悩んでいるのは、この宗教が道徳的に優れているか? 破綻していないか? ということだ。教えの“毛色”が自分に合っているのかをひたすら気にしている。