『ザ・ノンフィクション』レビュー

『ザ・ノンフィクション』女装一筋に見る、類まれなオタク人生「女装と家族と終活と ~キャンディさんの人生~」

2021/08/02 16:45
石徹白未亜(ライター)

キャンディのようなオタクにはなかなかなれない

 オタクでない人にしてみれば、仕事でもないのになんでそんなしょうもないことで……と思うであろうことに情緒不安定になっているケースが多いし、私もそうなりがちなオタクだ。

 オタク活動は多くの喜びもあるが、不満や怒りなどネガティブな感情も大きくなりがちだ。喜びに目を向け楽しみ、存分に味わう、キャンディのような“徳の高い”オタクに、大抵のオタクはなかなかなれない。

 キャンディは生まれ変わったら女性になりたいのではなく、男性に生まれて女装を楽しみたい、と番組最後のナレーションで伝えられていた。女装一筋人生、いいものを見させてもらった。キャンディのようなオタクに私はなりたい。

 次週は「笑顔で生きよう~お母さんと僕の約束~」。2020年秋、突然ステージ4のがん(がん細胞が発生場所以外にも転移している状態、一番重い進行度)を宣告された35歳のシングルマザー、高木ゑみ。8歳の息子のために生きると、闘病姿を発信していくが……。

石徹白未亜(ライター)

石徹白未亜(ライター)

専門分野はネット依存、同人文化(二次創作)。ネット依存を防ぐための啓発講演も行う。著書に『節ネット、はじめました。』(CCCメディアハウス)など。

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いとしろ堂

最終更新:2021/08/02 16:45
女装と日本人
自分と対象だけの世界はちょっと怖いかな