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『ザ・ノンフィクション』レビュー
『ザ・ノンフィクション』老舗を正したいムコの鼻息「老舗の寿司屋に婿が来た ~4代目は元美容師~」
2021/07/26 17:57
雅貴については、金銭感覚も気になった。寿司職人の養成学校の授業料をはじめ、夫婦の引っ越し費用や新居の家財道具はすみれの親持ちで、結婚式の財布も両家の親とあって、雅貴もすみれも親がいくら出しているかもわかっていない様子だった。
結婚式や新居の家財道具はご祝儀ともいえるが、2人の住む家の家賃は16万円と伝えられており、これは成田市の相場を考えてみたらかなり高い。そんな二人の暮らしぶりと、客の入りがまばらな江戸ッ子寿司の現状がどうにも一致しなかった。コロナ禍により、従来の稼ぎ時である正月はもちろん、GWに至っては店はガラガラだった。
すでに代々脈々と築いた資産があり、この程度の出費ぐらい余裕というならうらやましい限りだが、店で働いている雅貴とすみれは、コロナ禍の売り上げと、自宅の家賃のギャップにどこまで自覚的なのだろうとは思った。
店はいずれ自分たちが継ぐのであり、主役の自分たちを周りが祝ってくれる結婚式のように「費用は知らない」では済まない。雅貴は大女将のやり方に文句を言う前に、そういったことを気にした方がいいのではないだろうか。
次週の『ザ・ノンフィクション』は『ザ・ノンフィクション 女装と家族と終活と ~キャンディさんの人生~』。女装歴が40年を超える69歳の女装愛好家、キャンディ・H・ミルキィ。女装を後から知った妻は家を出ていってしまったという。現在肺の病を患うキャンティの「終活」とは。
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最終更新:2021/07/26 17:57