コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

秋篠宮ご夫妻と国民に「謝らない」小室佳代氏は、話が通じない? 小室圭氏と眞子さまの結婚問題が「解決しない」理由を探る

2021/06/24 22:00
仁科友里(ライター)

 こうして「カネに汚い親子」というバイアスがかかってしまっている今、小室氏親子は世論に対してとても不利だ。

 たとえば、「週刊文春」20年12月17日号(文藝春秋)は、佳代氏が元婚約者に「次回は代官山ASOでキャビアのパスタを是非!」「今年は圭の大好きな恵比寿ウェスティンHの『龍天門』でお祝いDinnerしたく」というメールを送ったと報じている。2人が当時恋人同士であったことを考えると、佳代氏のおねだりがそれほどおかしな話だと私は思わないが、高級店の名前が上がっていることから、「ほら、やっぱりブランド好きでカネがかかる!」と見る人のほうが多かっただろう。

 しかし、佳代氏と元婚約者については、金銭トラブルを円満に解決できなかったことが問題のはずであり、それがいつのまにか「カネに汚い佳代氏」という“虚像”が作りあげられ、一人歩きし続けているように私には思える。

 その佳代氏について、「週刊文春WOMAN」2021年夏号(同)は「小室佳代さん密着取材一年」というタイトルで、同誌記者とのやりとりを掲載した。取材当初は頑として記者の取材に答えようとしなかった佳代氏だが、記者に子どもがいることがわかると、笑顔で会話を交わすようになったとか。小室氏親子については、マスコミで“一卵性母子”や“佳代さんの操り人形”と書かれることも多いが、佳代氏は「息子は全部自分で決めてやるタイプなんです」「(圭氏は)中学でインターナショナルスクールに進学することも自分で決めました」と語り、自身は過干渉な母ではないと主張している。

 また、佳代氏本人に対する報道については、「誤った話が広まるのは本当に苦しい。一つ一つ訂正してもキリがないくらい」「二年ほど前には周りの人たちに『さようなら』と別れを告げて、いなくなろうとしたんです」など、間違った報道によって精神的に追い込まれ、命を絶とうとしたかのように思える発言もしている。さらに、元婚約者からは突然婚約破棄を言い渡され、それまで総額400万円の支援を受けていたため「清算はどうすればいいんですか」と聞いたところ、元婚約者から「差し上げたものです」と言われていたのに、それから1年後に「お金の返済を求めるお手紙」が届き、衝撃を受けたと告白。「話が膨らみすぎてしまって、信じてもらえないかもしれませんが、これが本当の話です」と話していた。

 交際していた恋人が、別れた後に「あの時のカネを返せ」と言うのはよくあることだろうし、そのあたりの問題は法律の専門家にゆだねるしかない。物事はどこから見るかで印象は違ってくるので、佳代氏から見て「間違った報道」がなされているのも事実だろう。当事者のみが真実を知っている以上、小室氏親子が本当に「カネに汚い」かどうかは第三者にわからず、報道や世間が作り上げた虚像の部分もあるのではないだろうか。

 しかしその一方で、小室氏親子には、独特の話の通じなさがあるようにも感じた。

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