サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「婦人公論」の“マミラー現象”とは カルチャー [女性誌レビュー]「婦人公論」2021年6月22日号 熊谷真実に憧れる「マミラー」が浜松で発生中!? 「婦人公論」に見る、女“ひとり老後”の楽しい実態 2021/06/16 17:00 島本有紀子(ライター) 女性誌レビュー婦人公論 「婦人公論」2021年6月22日号(中央公論新社) 発売中の「婦人公論」(中央公論新社)の6月22日号、今回の特集は「つながって、支え合って『ひとり老後』を機嫌よく」です。同誌によれば、年齢を重ねるにつれて、夫との死別や子の巣立ちなどをきっかけに「多くの女性が『ひとり暮らし』を経験します」とのこと。 老後のひとり暮らしというと、お金の問題、孤独死など、マイナスなイメージも浮かびますが、それあらゆる角度から取り除こうとしてくれるのが「婦人公論」。むしろ希望に満ちる「ひとり老後」の世界を教えてくれる今号の中身、さっそく見ていきましょう! <トピックス> ◎澤地久枝×上野千鶴子 転んで寝たきりになっても、「これで終わり」とは思わなかった ◎熊谷真実 シングルに戻ったけれど浜松住まいを続けます ◎読者体験手記 秘密のMyルーティン 参考にならない“ひとり老後のカリスマ”が誕生 まずは90歳のノンフィクション作家・澤地久枝と、72歳の社会学者・上野千鶴子の対談「転んで寝たきりになっても、『これで終わり』とは思わなかった」から。澤地氏は昨年5月に自宅で転倒。ひとり暮らしのまま、要介護生活に突入したそう。一時は寝たきりの「要介護4」でしたが、リハビリを経て「今は要介護2」まで改善したとのこと。親族の元や施設に行くしかないと思われがちな“要介護のおひとり様”ですが、澤地氏は介護保険制度を使い、訪問のヘルパーやナースの手を借りながら、ひとり暮らしを実現しているのです。 今回は、澤地氏が「一生ひとりで過ごす前提で」建てたという自宅を上野氏が訪問し、「危機をいかに乗り切ったか」について、話を聞くというスタイル。しかし読み進めると、澤地氏は“危機を乗り切った”というより、“受け入れている”というイメージが強くなっていきます。澤地氏は「死ぬのは怖くない」「すでにおまけの人生です」と達観しており、「いつ終わるかわからない人生だと思っているから、お医者さんにかかるという気はない」「何かあったら、すぐ死ぬと思う」「この先、私に何かが起きたら、自分の意志で食べなくなるでしょうね」と語っています。 ここまで腹をくくることができれば、ひとり老後も怖くないのかもしれません。しかし、そこへ行き着くまでが難しい人が大半と思われ、上野氏も「ここまで潔い方の生き方は、あまり普通の人の参考にはならないですね。(笑)」とまとめています。澤地氏、“ひとり老後の孤高のカリスマ”として今後ますます輝きそうです。 次のページ 熊谷真実を目指す「マミラー」が発生する地とは 123次のページ 楽天 婦人公論 2021年 6/22号 [雑誌] 関連記事 「大野担の86歳」「きよし推しの73歳」……「婦人公論」読者の”推し”は命と直結!?鈴木保奈美、女優なのに「PASMOで電車に乗った私」をアピール! 「婦人公論」連載でダダ漏れになった自意識家事は「女の仕事」でも「愛情」でもない! 「婦人公論」の主張が、読者から反感を買いそうなワケまるで戦時中の「ぜいたくは敵だ!」! 「婦人公論」90歳絵本作家のインタビューを疑うべき理由泰葉の母・海老名香葉子、「娘より嫁」「お尻の始末も」! 「婦人公論」インタビューに察した、お嫁さんの大変な苦労