サイゾーウーマンコラム日本のアウト皇室史結婚でモメたプリンセスに訪れた悲劇 コラム 【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!! 眞子さまより日本を騒がせた、プリンセスの“恋”と“婚約トラブル”! モメまくった結婚問題が迎えた「悲劇」 2021/06/12 17:00 堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト) 日本のアウト皇室史 大久保さんの存在は慧生さんの実家で問題になっていた ――その後、慧生さんのご家族は? 堀江 慧生さんには思うところがあって、嵯峨家には遺書などは残しませんでした。実家と、大久保さんのことでトラブルになっていたのでしょう。実際、学習院の寮の先生に書いた慧生さんの遺書が、嵯峨家に貸されている間に、勝手に燃やされてしまったという事件がありました。これは慧生さんと実家の関係を推測できる、いざこざでもありますね。 二人の書簡も大久保家にまとめて送られ、1961年に『われ御身を愛す―愛親覚羅慧生・大久保武道遺簡集』として書籍化されています。 事件当時、慧生さんの父上である溥傑さん(“ラストエンペラー”溥儀の弟)は、中国の共産党政権によって勾留されていましたが、風の噂で娘の死を知っていたようです。溥傑さんをはじめ、愛新覚羅家では心中だったと考える一方、嵯峨家の主張はストーカーによる誘拐殺人で、拳銃で脅された結果のものだったということになっています。 ――心中とストーカー誘拐殺人では、まったく事件の質が違いますね。嵯峨家の大久保さんへの憎しみめいた感情がひしひしと感じられます。 堀江 お二人がもはやこの世の人ではないので、真実はわかりません。しかし、世間的にはものすごく衝撃的な事件となり、恐らく現在の小室さん問題以上に騒ぎを呼びました。『天城山心中 天国に結ぶ恋』(1958)年などというタイトルで、映画化され、大ヒットとなったのです。 ――昭和時代のプリンセスの厳しい結婚事情については、次回に続きます! 前のページ12345 堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト) 1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。著書に『偉人の年収』(イースト・プレス)、『眠れなくなるほど怖い世界史』(三笠書房)など。最新刊は『日本史 不適切にもほどがある話』(三笠書房)。 記事一覧 X:@horiehiroki 原案監修をつとめるマンガが無料公開中。「La maquilleuse(ラ・マキユーズ)~ヴェルサイユの化粧師~」 最新刊は『本当は怖い江戸徳川史』(三笠書房) 最終更新:2021/06/12 17:00 楽天 眠れなくなるほど怖い世界史 関連記事 眞子さまだけじゃない! 日本中を騒がせた、プリンセスの恋人は「非常識で失礼な男」!? モメにモメた結婚問題の行方「小室さんとの結婚」もはや天皇命令!? 皇族の“婚約破棄”と“再婚”にみる、眞子さまの「正しさ」とは皇室に起こった“婚約破棄”騒動、信じられない「ムチャな理由」! 宮様のワガママで大波乱皇后さまと女官の複雑な関係明らかに!? 知られざる寵愛と「手紙」の存在天皇陛下を味方につけた侍従長、女官を追放! 宮内庁に渦巻く“男の嫉妬”が生んだ悲劇 次の記事 GACKT、はじめしゃちょーにツッコミ >