家事は「女の仕事」でも「愛情」でもない! 「婦人公論」の主張が、読者から反感を買いそうなワケ
「婦人公論」5月11日号(中央公論新社)が発売になりました。今回の特集は「家事は、もうひと工夫でラクになる」です。ていねいな生き方を目指すイメージが強い「婦人公論」読者。「ラクになる」コツを伝授するはずのこの特集からも、家事へのマジメな姿勢がびしびし伝わる内容となっています。さっそく中身を見ていきましょう!
<トピックス>
◎読者アンケート・126人のホンネ「楽しい」「つらい」の境界線は
◎本橋ひろえ 五つの洗剤だけで家じゅうピカピカに
◎佐光紀子 不機嫌になるくらいならやめてみよう
家事は自分がやってこそ「家事」という価値観
最初に見ていくのは、特集内の読者アンケート「『楽しい』『つらい』の境界線は」。平均年齢57.7歳、合計126人のアンケート回答から、家事へのホンネを読み解く企画です。
「好きな家事は?」という問いへの答え1位は「洗濯」で68人。2位は「食材や日用品の買い物」で56人、3位は「布団や洗濯物を干す」で47人。一方の嫌い1位は「お風呂場の掃除」58人、2位は「アイロンがけ」51人、3位は「料理」46人となっていました(共に複数回答可)。嫌いな家事しかない身としては、「好きな家事」があるというだけで尊敬です。
別の問い「家事で疲れを感じるときを教えてください」には、少数ではありますが「特に感じない」派の声も紹介されており、驚きました。「週3回、調理補助のパートをしているので、夫と2人分の食事はチョロいぜ、と思う」「毎日のルーティーンになっているので」とのこと。この“仕事に比べたらラク”や“習慣だから”というのは、“家事に疲れを感じていない”というよりは、“慢性的な疲れで麻痺してる”に近いのでは!? との疑念も浮かびました。
ほかの問いにも「本当はすべての家事が苦手。でもダメな女と思われそうで、必死にやっている」「夫に家事を頼んだら、『俺がやったらお前の仕事がなくなるだろう』と言われた」「食洗機の導入も夫と姑から反対された」「家事は自分がやってこそ『家事』だと思っている」などの回答が。「婦人公論」読者層は主に、昭和な価値観で育った年代であることを痛感させられました。家事の一番のつらいところは、“家族(特に夫)からの圧”なのかもしれません。