サイゾーウーマンコラム“中学受験”に見る親と子の姿中学受験塾に洗脳されていた私 コラム “中学受験”に見る親と子の姿 中学受験塾に洗脳されていた私……「T学園に入りたいのは、僕じゃなくてママ」息子の涙に目が覚めて 2021/03/28 16:00 鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー) “中学受験”に見る親と子の姿 そして、中学受験から撤退……現在は 義則君に話を戻そう。彼は今、T学園の高校生である。あれから、義則君は中学受験から撤退。かかりつけ医に「勉強よりも健康!」と言われたことも大きかったそうだが、結果的に中学受験を見送り、公立中学に入学した。 しかし、もともとポテンシャルが高かったこともあり、自分の将来についてゆっくり考えたところ、「やはりT学園」という結論を自ら下したのだそうだ。そこで、高校入試でT学園に合格。今では、チック症状も収まり、肌の調子もいいという。 当時のことを振り返って、菜々美さんは言う。 「やはり、人生って自分で決めないといけないんですね。思えば、私のつまらない意地で、義則にはかわいそうなことをしました。でも、こないだ義則が『あれがあったから、今がある』と言ってくれたんです。少し、救われた気がします」 断言するが、中学受験参入は、親の意思である。もちろん「子に良かれ」と思ってのことであるが、何事もバランス。もし、偏差値至上主義に陥ってしまったならば、その「良かれ」の本当の意味を考えることが、親の仕事だといえよう。 前のページ123 鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー) エッセイスト、教育・子育てアドバイザー、受験カウンセラー、介護アドバイザー。我が子と二人三脚で中学受験に挑んだ実体験をもとにした『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などで知られ、長年、中学受験の取材し続けている。その他、子育て、夫婦関係、介護など、特に女性を悩ませる問題について執筆活動を展開。 記事一覧 湘南オバちゃんクラブ 最終更新:2021/03/28 16:00 楽天 2022年度入試用中学受験案内 これぞ「勇気ある撤退」だと思う 関連記事 中学受験で「特進選抜コース」合格も、3カ月で落ちこぼれたワケ……「入学前にスマホデビューがいけなかった」中学受験ブームに流され、3年間で400万円課金! 「なのに入学先は偏差値48校」「公立でよかった」母の言えない本音中学受験、第1志望の大学付属に「不合格」特待合格狙いも「失敗」……それでも「やって良かった」と母が語るワケ“中学受験恐怖症”になった娘……1月校含め“5連敗”、母が後悔する「言ってはいけなかった」一言「最悪な学校です」中学受験直前、憧れの志望校がネットで酷評! 「本当に苦しかった」掲示板に踊らされた母語る 次の記事 困窮している人に私たちができること >