上白石萌音主演『ボス恋』視聴率2ケタキープ! 「雑誌作り楽しそう」の声も「編集長からビンタ」「陰口は日常茶飯事」な“リアル”とは
上白石萌音が主演を務める連続ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)が、1月12日にスタート。第1話の平均視聴率は11.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録し、その後も第2話が11.3%、第3話が11.0%と好調をキープしている。
同作は、ひょんなことからファッション雑誌の編集部で働くことになった平凡な主人公・鈴木奈未(上白石)が、仕事や恋に悪戦苦闘しながら成長していく姿を描いた、お仕事&ラブコメディ。奈未の上司である鬼編集長・宝来麗子 (菜々緒) や、その弟でカメラマンの潤之介(Kis-My-Ft2・玉森裕太)といった個性的なキャラクターも登場している。
放送開始当初は、アン・ハサウェイ主演の映画『プラダを着た悪魔』(2006年)と「似ている」と指摘されたり、主演の上白石に「華がない」などと苦言が飛んだものの、放送中はSNS上を中心に“実況”が盛り上がり、「#ボス恋」などのハッシュタグがTwitterのトレンド上位を占めることも珍しくない。奈未と潤之介の急接近に「キュンキュンする!」といった声が多い中、「雑誌作りの仕事って楽しそう。すごく興味深い!」「編集者のお仕事が知れて勉強になる」など、“雑誌編集”という職業に関心を寄せる視聴者もいるようだ。
しかし作中では、編集長の麗子が突然記事の差し替えを言い渡したり、編集部員が団結せず仕事が進まなかったりと、決して「楽しそう」な場面ばかりが描かれているわけではない。サイゾーウーマンでは、2009年に女性編集者3人の座談会を行い、出版社の職場環境について語ってもらっていた。
現在は、働き方も個人の価値観も大きく変化しており、あくまで09年当時の話ではあるが、ドラマとは違う“リアルな声”をお届けするため、同記事をあらためて掲載する。
(編集部)
(初出:2009年11月8日)
“神の声”が休刊を進める!? 女性編集者が語る、出版社事情
締切前は家に帰れないのが当たり前、休日出勤でプライベートもなし……。そんな過酷な労働に苦しめられる編集者という職業。編集部によっては、陰湿なイジメがはびこっているところもあるのだとか。それでも就活生の憧れの職業に名を連ねている”編集者”。おいしいことばかりじゃない仕事の実情を、現役編集者の方々に語っていただきました。「これって”ブラック会社”なのでは!?」という職場環境もチラホラ。この現実、とくとご覧あれ!
<座談会参加者>
A:地方新聞社勤務ののち、出版社に転職。現在女性ファッション誌4年目。
B:女性ファッション誌、週刊誌を経て、現在は生活情報誌に携わる。業界歴6年目。
C:中堅出版社の芸能誌の編集者から、フリーライターに。主に芸能人インタビューを担当。業界歴4年目。
女性誌の編集部はもはや『大奥』!?
――今日は編集部のリアルな実態を遠慮なくぶちまけていただこうかと。特に女性誌の現場は映画『プラダを着た悪魔』のように恐ろしいという話をよく聞きますが?
C「私は女性誌での話ではないですが、昔、打ち合わせで無意識に肘をついていただけで、編集長にビンタされたことがありますね。でも女性誌の方が恐ろしい話は結構聞くかも」
A「そうですね、私が前にいた20代前半向けファッション誌Dには、中学生女子のグループのような派閥がありましたね。だから異動してきたばかりだと苦労するんです。例えば、とあるグループの人が『今週の日曜日うちでBBQやるから来る人?』ってみんなでワイワイしているときに、異動してきたばかりの人が『私も行ってもいいですか?』と言った瞬間、全員サッといなくなる、とか」
B・C「えーーー! 恐っ!」
A「他にも、編集長がいじわるで、夏休みを3日とるだけでも新人はイヤミを言われたり。ギャル雑誌E編集部では、いじわるな副編集長に服のタグ見られて、『こんなブランドの服着てるの? ダサッ!』って言われたり、ロケで海に突き落とされたりしてた人もいましたね。基本的に新人や、異動してきたばかりの人がいじめの対象。どこも編集部に女性が多いからか、排他的なんですよね」
B「でも確かに女性誌はある意味”大奥”的な感じですよね。男絡みの喧嘩も頻繁。『あいつはすぐカメラマンとかとヤる』なんて陰口を叩き合うのも日常茶飯事ですね」