新潟県民の味「かんずり」って知ってる? 寒い冬を乗り越える家庭では当たり前の存在!
――地元で愛され続ける、家庭料理の定番調味料。北海道から沖縄までそれぞれの地域でロングセラーを誇るローカルな商品を、調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんが紹介していきます。
新潟県ご当地の味「かんずり」
「かんずり」とは、約400年前の戦国時代、上杉謙信の頃から親しまれてきた伝統調味料です。冬、寒さの厳しい新潟県の妙高あたりでは体を温める効果のある唐辛子を使った“手前みそ”ならぬ“手前かんずり”が作られてきました。現在でも、各家庭にあって当たり前の「かんずり=寒造り」は発酵香辛調味料です。
唐辛子はすべて地元産、品種改良をした、普通のものより5〜6倍と大きく、実厚で旨みが強く、ほどよい辛さの「かんずり専用唐辛子」を使っています。秋に収穫された唐辛子を洗って天然海水塩で塩漬けし、次の年の大寒の頃から「雪さらし」が行われます。
この「雪さらし」。50年前ほどに、3~4日ほど雪にさらすことで唐辛子のアクが抜け、さらに甘みと旨みが増して柔らかくおいしくなるのではないかと、この会社(有限会社かんずり)が発案して始めたそうです。雪がない年はスキー場の一角を借りたり、雪が多い時は雪の中から唐辛子を掘り起こして探し出す、という大変なご苦労があるようです。
その後、唐辛子を粉砕し、麹と柚子、塩を加えて、3年という長い間、発酵・熟成されるのですが、年に一度は「手返り」といい、全体を混ぜて空気を入れて発酵を促します。こうして、仕込みから4年かけて出来上がります。
【かんずり】アレンジレシピ:ブリとアボカドの甘辛ヨーグルトサラダ
【材 料】(2人分)
・ブリ(刺身用) 100g
・アボカド 1個
(A)・かんずり 小さじ2
・はちみつ 小さじ1
・プレーンヨーグルト 大さじ3
【作り方】
1)ブリとアボカドは、食べやすい大きさに切る。
2)ボウルに(A)と1.を加えて混ぜ合わる。
3)器に盛る。
*かんずりの量はお好みで調整してください。
*アボカドは切ったら、すぐにヨーグルト等と和えましょう。