2020年、“健康アプリ”が大躍進! 人気の「あすけん」「カロママ」「FiNC」管理栄養士が徹底解説
――こうしたアプリは「3カ月で○kg減量」を謳うものが多いですが、実際3カ月使っても体重が減らないこともありますよね。成功する人と成功しない人の違いは何かあるのでしょうか?
猪坂 確かに、そうですよね。アプリを使って、自分なりに食事調整はできているはずなのに、思うような結果が出ない……という人は、個人的には、一度だけでも、アプリではなく専門家に相談するのがいいと思います。アプリでは、1日の摂取カロリーは、平均的な人の基礎代謝に合わせていると思うので、その提案の元に実践しても人によっては合わないかもしれません。食事制限に運動を加えるにしても、アプリだけだと、どれぐらいやればいいのかわからないですよね。
――管理栄養士さんに直接相談できる場所はありますか?
猪坂 薬局で食生活改善窓口といったものを設けていることがあります。そこで相談できるのと、ほかに地域ごとの「栄養ケア・ステーション」というサービスもあります。国が推進している地域住民の栄養ケア支援・指導の拠点で、高齢者向けのイメージをお持ちの人もいるかもしれませんが、特に年齢制限はありませんので、ぜひ調べていただくとよいと思います。また、近くに管理栄養士のいる薬局や栄養ケア・ステーションがないという場合は、オンラインで栄養士からアドバイスを受けられるサービスを利用してみるのも良いでしょう。
健康アプリは手軽に自身の食生活を把握することができます。最初の1週間、2週間だけでもいいので、ちょっと記録を頑張ってみると、自分の傾向がつかめると思います。自分の性格やライフスタイルに合ったアプリを使って、健康的な生活を目指してもらいたいですね。
猪坂みなみ(いのさか・みなみ)
管理栄養士。大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。
HP「Diet Solution Lab」