サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビュー『ザ・ノン』警察沙汰を起こす小学生 芸能 『ザ・ノンフィクション』レビュー 『ザ・ノンフィクション』警察沙汰を起こす小学生の実像とは「悪ガキとひとつ屋根の下で ~夢の力を信じた10年の物語~」 2020/12/14 18:30 石徹白未亜(ライター) 『ザ・ノンフィクション』レビュー 「強さ、力、厳しさ」を求める人 少年たちは古川のもとではしおらしい。また、中野の幼少期の映像を見ると、公園ではガキ大将だったが、2歳年上の兄貴分の武居にはまったく頭が上がらないようだった。すべての子どもを「強さ、力、厳しさ」 で律することを嫌がる人もいるだろうし、私もその一人だが、 一方でそういったもので指導されることを求める子ども、 そこに安心感を覚える子どもも一定数いるのではないかと感じた。 「強さ」と「優しさ」のどちらがいい悪いではなく、子どもそれぞれの性格や、子どもの置かれた状況に応じたバランスを見極めていくことが大切なのだろう。「強さ、力、厳しさ」を求めるタイプの子どもにとって、昨今の「優しさ」重視とも思える子育てでは、行き場のないパワーが溜まってしまうのかもしれない。それが問題行動という形で噴出しているのだろうか。 「ほっとけない」保護者 番組内で育ての親である曾祖母に暴力を振るうと紹介されていたユウセイ。「年老いた曾祖母に暴力」という言葉だけ見たときは、「なんて子どもだ」と思ったが、番組を見ていて少々印象が変わった。 8月15日の「終戦の日」は、古川のジムのメンバーが総出で足立区のジムから靖国神社まで歩くイベントを毎年行っているという。出発前にユウセイを訪ねた曾祖母は、タオルを事前に濡らせとユウセイにしつこく言っていた。 曾祖母の発言は心配と善意からのものなのはよくわかるが、こう何度もくどくど言われては、たとえそれが正論であっても、本当にイライラするだろうとユウセイに同情してしまった。曾祖母に悪気がないのは本当にわかるのだが、タオルを濡らしたくなったら途中のコンビニで洗面台を借りればいいのだ。田舎ならともかく、足立区から靖国神社までならいくらでもコンビニはあるだろう。 放っといていいときは好きにやらせる、というのは子どもへのギフトだと思う。「あなたのためを思って」を大義名分にして、ただでさえカッとなりやすい子どもの導火線にあえて火をつけに行く保護者もいるのだろう、と思ってしまった。 次週は「母さん ごめん ダメ息子の涙 ~六本木キャバクラボーイ物語~」。六本木でキャバクラボーイをしている26歳のゆうせい。大学卒業後に就職した大手企業をわずか3日で辞めてからは、定職に就く気もなく、女のもとに転がり込む生活を続けている。そんなゆうせいはかつてはプロ野球選手を目指していた将来有望な野球少年だった。ゆうせいと、ゆうせいの自立を願う母親の3年間の記録。 前のページ12 石徹白未亜(ライター) 専門分野はネット依存、同人文化(二次創作)。ネット依存を防ぐための啓発講演も行う。著書に『節ネット、はじめました。』(CCCメディアハウス)など。 記事一覧 X:@zPvDKtu9XhnyIvl いとしろ堂 最終更新:2020/12/15 12:36 楽天 下剋上トレーナー 現代の若者の育て方。 K-1世界王者武居由樹を育んだ”夢の力”とはなにか? 関連記事 『ザ・ノンフィクション』定住しない30男、「住まい」に関する信念「ボクのおうちに来ませんか ~モバイルハウスで見る夢~」『ザ・ノンフィクション』認知症の妻の老老介護、最期の日々「おかえり お母さん~その後の『ぼけますから、よろしくお願いします。』~」『ザ・ノンフィクション』臓器を提供する、しない? 死生観に結びつく臓器移植の現状「私、生きてもいいですか ~心臓移植を待つ夫婦の1000日~ 後編Snow Man・深澤辰哉の『ザ・ノンフィクション』っぽい1枚、SixTONES・田中樹は「兄と共演」を激写! ジャニーズお宝写真『ザ・ノンフィクション』人の死を待つ移植待機患者の葛藤「私、生きてもいいですか ~心臓移植を待つ夫婦の1000日~ 前編」 次の記事 高橋真麻、“ディズニー入園”で物議 >