嵐の「ラストライブ」と石原さとみの“セレブ夫”、女性週刊誌がこぞって報じる内容を比較
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
なぜか安倍晋三元首相が「日刊スポーツ」の単独インタビューに登場し、東京オリンピックについて語っている。アーチェリーのポーズを嬉々として取る安倍前首相の近影写真も。大変お元気そう。やはり仮病・投げ出しだったか――。
第527回(10/15〜10/20発売号より)
1位「嵐 『最後のライブ』100倍楽しむ入魂の準備&スケジュール舞台裏」(「女性セブン」10月29日号)
同「松本潤 新国立で『ひとりだけの嵐予行演習』」(「女性自身」11月3日号)
同「“極秘収録”嵐ラストライブを見守る『国立に集まるな!』ファンの結束」(「週刊女性」11月3日号)
2位「石原さとみ東大卒年収5000万 極秘結婚相手は海パングラビアデビューしていた」(「女性セブン」10月29日号)
同「年収5千万円セレブ夫 驚家訓に「海外別居婚」孤独の覚悟!」(「女性自身」11月3日号)
同「石原さとみ入籍前から心配の声…“ハイスペ夫”が轟かせる合コン伝説」(「週刊女性」11月3日号)
3位「竹内結子さん 警視庁捜査トップが動いた『最速で自殺断定』の謎」(「女性セブン」10月29日号)
今週の女性週刊誌3誌全てで、かぶりネタが2つ。嵐と石原さとみネタだ。特に嵐に関しては、開催が心配された新国立競技場での『アラフェス2020』が11月3日に決まったことで、各誌さまざまな切り口で取り上げている。ラストイヤーの嵐だが、コロナの影響でマスコミも盛り上げる話が少なくて困っていたであろう中、延期されていた新国立競技場での初ライブ、しかも初の無観客ネット配信ライブということで、盛り立てようと必死なようだ。それを比較してみたい。
まずは「女性セブン」。無観客、ネット配信という本来ならネガティブな状況に対し、こうエクスキューズする。
「嵐のライブチケットはファンクラブ会員ですら、なかなか取ることができないことで有名です。そのライブが誰でも視聴できる」
確かに。嵐のライブチケット入手の困難さは有名だが、オンラインなら誰でも手軽に見られる。そして記事ではライブが二部制で演出も最新テクノロジーを駆使し凝りにこったものになりそうだと紹介、さらに嵐ファンクラブ、ジャニーズファミリークラブ、一般のチケット概要も図表にしてご案内。わかりやすいが、どんだけジャニーズの商売を応援しているんだか。そして記事にはこんな不思議な指摘も。
「配信を見られるのはチケットを購入した人のみで、家族で見る場合は人数分購入する必要がある」
確かに主催者側の理屈ではそうなのだろうが、どうやってそれを判断するのか? 自己申請? 家族一緒に同じ端末で見るなら一人分だろ、とツッコみたくなるが、「セブン」はきちんと主催者側のルールを告知したかったのかも。
次は「女性自身」。まずは演出の松本潤にスポットを当て、その動向を賛美する。
「松本さんは、すでに何度も、会場である新国立競技場に足を運んでいます」
「具体的に、会場の大きさやスタンドからの見え方、ライティング、ステージでの移動距離など細部まで、自分の目でチェックしているそうです」
「ジャニーズの後輩グループの配信ライブをチェックしていて、配信だからこその演出の仕方を研究しているそうですよ」
松潤、頑張ってる感が満載だ。そして驚くのが、その警備体制だ。「自身」によると会場周辺には準備期間から収録本番まで延べ数千人〜1万人規模の警備体制を敷くというのだ。無観客だが、収録日にファンが殺到し、パニックになることを警戒してのことらしい。新国立競技場周辺に1万人って、警備員だけで“密”にならないのか心配だ。
だが「週刊女性」を読むと、ちょっと様相が違った。いつ本番が行われているかトップシークレットとして公表されていない『アラフェス』収録。そのため「週女」はファンから、“毎日通えば音漏れを聞けるかもとファン同士シフトを組んで会場に通う”という話を聞きつけ、記者が現場に行ったという。しかし、そこにはファンらしい人影はなし。しかもファンの間では、嵐に迷惑がかかるから国立に集まるのはやめよう、と呼びかけられてもいるらしい。「自身」が報じた1万人の警備は不要だということか。
ともあれ、11月3日まであと2週間。嵐のラストライブに向け、どれだけ世の中を盛り上げられるか、そして本番会場にどこのマスコミが取材できるのか、そしてできないのか。ライブの後のワイドショーはどんな報道をするのか。嵐ラストイヤーも後半戦を迎え、そのフィナーレに注目だ。