コラム
知られざる女子刑務所ライフ102
刑務所が3密すぎて裁判に! 元女囚が考える、獄中のコロナ問題と刑務作業
2020/10/18 16:00
刑務作業品を売る「矯正展」はどこでも人気ですね。今年はコロナでネット通販が中心やそうで、期間も12月までと長めです。いつもよりゆったり買い物できるのはいいですね。
そんな中、我が母校(笑)の和歌山刑務所は、まさかのリアル販売に踏み切っていました。まあもともと、そんなに人が押し寄せるイベントでもないですしね。和歌山刑務所で作っているエプロンや布バッグのほか、函館少年刑務所の「マル獄」シリーズなども売るそうです。たくさん買った人にはマスク入れもプレゼントやそうですが、もう終わったイベントでした。来年は普通にできるとええですね。
「瑠美さんの作ったものも売られていたんですか?」と編集者さんに聞かれましたが、どやったかなあ……。私もミシンは使ったけど、矯正展で売れるようなオシャンティなのは作らせてもらえなかった気がします。人気商品は模範囚が作るんですよ。
ちなみに岩国刑務所に務めてた時も、細かくは忘れましたが、ジミな作業をさせられてました。岩国はガラス製品が有名ですが、ガラス工場は全体がめちゃ暑くなって危険なので、これも模範囚だけです。でも、ミシンはムショで上手になって、今もシャバに出てから息子たちの祭りの法被を縫ったりと、いろいろ便利です。
ただ、ムショでコップを作ったところで、社会に出て何か役に立つとも思えませんよね。刑務作業は、社会復帰に役に立つかどうかは微妙なものが多いです。大阪刑務所は、お仏壇とか作ってますしね。職人さんには勝てませんから、パソコンとかの訓練のほうがええと思います。
最終更新:2020/10/18 21:05