サイゾーウーマンコラム“中学受験”に見る親と子の姿中学受験でお嬢様校に合格したけれど コラム “中学受験”に見る親と子の姿 第1志望の「お嬢様学校」に合格したけれど……中学受験には“成功しなかった”母と娘 2020/08/09 16:00 鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー) “中学受験”に見る親と子の姿 「もう私は実家には帰らない」と断言 そんなこんなで舞花さんは「我慢に我慢を重ねた結果」、そのお嬢様学校を卒業し、大学生になった。 「大学選びですか? 私はもう親元を離れられたら、どこでもよかったので、実家から遠く離れた大学を選びました。まあ、一応、親から見たら、ギリギリ許せる大学名だったんじゃないですか? 親は、私が何をしたいかより、『どこに所属しているか』だけが大事なんで」 このコロナ禍で大学は事実上クローズ。現在、舞花さんはその大学近くで一人暮らしを続けている。 「同級生の中には、一度実家に戻った子もいますが、私はもう帰りません。ここで、母に奪われた私自身を取り戻します。私の人生を乗っ取ってきた母から離れて、自分は何をしたいのかをゆっくり考えたいんです」 中学受験は、まだ子どもが幼いうちからスタートするものなので、一部の親にとっては「親の希望が子どもにとって絶対によいもの」という意識になりがちだ。しかし、たとえ小学生であろうと、子どもには子どもの意思があり、それが親と同じとは限らないのは明白だ。 子どもが成人したのち、「うちは中学受験に成功した」と振り返る親の多くが、その理由を「子ども自身の意思を尊重した結果、人生の満足度を上げることができたから」と言う。そのことを忘れてはならないと痛感している。 前のページ123 鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー) エッセイスト、教育・子育てアドバイザー、受験カウンセラー、介護アドバイザー。我が子と二人三脚で中学受験に挑んだ実体験をもとにした『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などで知られ、長年、中学受験の取材し続けている。その他、子育て、夫婦関係、介護など、特に女性を悩ませる問題について執筆活動を展開。 記事一覧 湘南オバちゃんクラブ 最終更新:2020/08/09 16:00 楽天 中学受験大百科 2020完全保存版 親が一番子どものことをわかってないことってあるよね 関連記事 「塾なし」のお金をかけない中学受験は成功するのか? 年収500万円前後のシングルマザーが立てた作戦とは中学受験塾のトップに君臨……「神童」と呼ばれた息子が、最難関私立でつまずいてしまったワケ「もう最悪です」中学受験生の母が語るコロナ禍の悲劇……自宅はゲーム天国、悲惨なテスト結果に“虚しさ”も医者になるための中学受験で挫折! 大学受験“全滅”、専門学校へ進んだ「開業医の息子」の反抗公立の高校受験組に負ける! 中学受験突破の息子が「中だるみ」「夜10時まで帰らず」……母の焦り 次の記事 マスク肌荒れを防ぐには? >