テレ朝・弘中綾香アナの「あざとさは処世術」論に疑問! “女子アナではない会社員”が信じると「痛い目に遭う」と思うワケ
弘中アナが、確固たる信念を持って「あざとさ」を処世術としているならそれでよいけれど、そもそも、彼女が「あざとさ」で評価されているのかというと疑問である。弘中アナと言えば、『激レアさんを連れてきた。』(同)で、顔に似合わぬ毒舌でブレーク。「夢は革命家」と語り、テレ朝の社員でありながら、局の垣根を越えて『オールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)のメインパーソナリティーを務めたこともあるなど、局がどれほど彼女に期待をかけていたかは明らかだ。その期待に応えるように、弘中アナはオリコン主催の「好きな女性アナウンサーランキング」で、テレ朝アナとして初の首位の座を獲得した。今月末から始まるジャニーズJr.の6人組ユニット「美 少年」の初主演ドラマ『真夏の少年~19452020』(同)で、弘中アナは“女優デビュー”することも明らかにされた。
そんな弘中アナの入社に関しては、面白いエピソードがある。弘中アナを見いだしたのは、『アメトーーク!!』などを手掛けたテレ朝の名物プロデューサー・加地倫三氏だが、入社試験の際、「(弘中アナは)アナウンサースキルはひどかったけれど、フリートークが抜群に面白かった」と光るものを感じて採用したそうだ。
人事部の期待に沿えない人材も多い中で、弘中アナが「好きな女性アナウンサー」でテレ朝初の1位を獲得したことは、本人の実力はもちろん、「生みの親」である加地氏の慧眼を裏付けることになるから、加地氏にとっても喜ばしいことだろう。「日刊スポーツ」は今年5月、その加地プロデューサーが昇進して役員待遇となったと報じている。つまり弘中アナはテレ朝始まって以来の偉業を成し遂げただけでなく、役員の後ろ盾も持っているわけだから、サラリーマンとしては“無双”なわけだ。
結果を出す人に優しく、出さない人に冷たいのは世の常だけに、弘中アナは、何をやっても特に社内では好意的に解釈してもらえるだろう。そう考えると、「好感度が高い人が、あざとい」のではなく、「仕事ができる人のすることは好意的に解釈されるので、あざといことをしても嫌われない」というのが真理ではなかろうか。
しかし、一般の会社員女性が、誰もが納得する目覚ましい結果を出さず(会社員の業績は可視化できないものも多い)、偉い人の“お墨付き”もなく、弘中の行う表面的な「あざとさ」だけを真似しても、好意的に解釈されない可能性は高い。どんなに忠実に「あざとさ」を演じても、好意的に解釈する人ばかりではないだろうから、嫌われても動じないメンタルの強さも必要になるし、「あざとさ」を演じるには、ルックスなどの生まれつきの要素や、年齢も無関係とは言えない。会社員の女性が「テレビでやってるから。女子アナが言ってるから」と信じて、オフィスで「あざとい女」を演じた結果、浮いてしまった日には目も当てられないだろう。