コラム
“中学受験”に見る親と子の姿
「塾なし」のお金をかけない中学受験は成功するのか? 年収500万円前後のシングルマザーが立てた作戦とは
2020/07/25 16:00
郁子さんの年収は500万円前後。お金のことを考えると、中学受験は正直、迷ったそうだが、由夏ちゃんが公立小学校でいじめを受けたことで、決意が固まったという。
「5年生になった時です。由夏が『あの子たちと同じ(公立)中学には行きたくない!』って言ったので、私も腹をくくりましたね」
そこで、郁子さんは3つの作戦を立てたという。
・塾に行かせるお金はないので、自宅で自分が教える
・受験校は公立中高一貫校と特待制度がある私立中学に絞る
・自宅から自転車で通える範囲の学校を選ぶ
そうして、受験校として候補に上がったのが、A公立中高一貫校と、特待制度のあるB私立中学。どちらも創立から歴史は浅く中堅校ではあるが、大学実績も好調な人気校である。
「ちょうど、友人のお子さんの中学受験が終わったタイミングだったので、テキストやら、参考書をまるごといただくことができて、すごくありがたかったですね。私がリモートワーカーなので、時間の都合もつくし、由夏を傍で見張ることもできて、それもよかったです」
結果、「塾なし」で由夏ちゃんはA公立中高一貫校とB私立中学の特待生枠の合格を勝ち取り、今はA中学の3年生になっている。