[連載]ヤリチン卒業!! 叶井俊太郎の子育て奮闘記

胃痛と思っていたら「急性心筋梗塞」で即手術&入院!  新型コロナ対策で娘と面会もできず…

2020/07/20 19:00
叶井俊太郎(映画プロデューサー)
(C)倉田真由美

 今回の話は、マジでリアルなヤツです。

 6月のとある夜、寝る前に突然胃のあたりが締め付けられるような、今までにない痛みを感じたのですが、一瞬で終わったのでそのまま寝ました。翌朝、小学5年生の娘ココを学校に送り出した後、突然みぞおちに激痛が! 急いで胃薬を飲むと治ったのですが、またすぐに痛みでしゃがみ込んでしまった。それを見ていた妻くらたまが、「それヤバイんじゃない? ネットで近くの病院を探すから!」と慌てた様子。朝8時から開いてる病院は多くはないのですが、たまたま近くの循環器科の病院が開いていたので、くらたまと自転車で行くことに。

 病院ですぐに心電図を撮ると、先生が「ここでは治療できないので、すぐに救急車を呼びます!」と、なんだか不穏な展開に! え、なに? オレ、ヤバイの? あっという間に救急車に乗せられて、大きな病院へ。到着後、すぐに手術台に乗せられて、Tシャツもパンツも若い女性看護師に脱がされた。そしたら看護師がオレのチ◯ポを握って、カミソリで陰毛を剃り始めるじゃないですか! オレはわけわからず、「やめてくれ~」と叫んだ気がするが、この時点ですでに意識が朦朧としてました。でも陰毛を剃られたのは覚えてます。

 結果、オレは急性心筋梗塞だったわけです。「すぐに手術しないと助からない」状態で、カテーテルを腿の付け根から心臓まで入れるため、陰毛を剃られたというわけ。まあ、オレの場合は腕からカテーテル通して心臓まで行けたので、剃毛は必要なかったけどさ……。

 手術は7時間かかったそう。カテーテルを通して、心臓へつながる血管にステントという器具を入れ、詰まっていた血管を広げたらしい。今もそれが体内に入っていて、これは一生入ったままなんですって。


 それにしても、初めに行った病院が開いててよかったし、大病院の医師も朝からすぐに手術してくれて助かった! 術後、「あと1時間遅かったら、心不全で死んでましたね」とサラっといわれたのが、マジで驚きでしたよ! 手術中なぜか体がふわふわしてる気がしたんだけど、今思うとあれは臨死体験だったのかも。

 術後はそのままICU(集中治療室)に入れられ、先生から「このまま2週間の入院です」と宣言されました。くらたまは、「入院に必要なものリスト」をもらってる。オレは朝から「病院→救急車→大病院→手術」とノンストップだったので、思考停止状態でした。この日はいくつか仕事の予定が入っていたので、くらたまに「会社に電話して事情を話してくれ」と伝えて、また気を失ったよう。麻酔が効いていた状態だったからしかたない。そしてこの日はそのまま寝てしまいました。

 翌朝、SNSで「心筋梗塞で手術し、入院中」とみなさんに報告。サイゾーのトカナ編集部名義の配信番組の撮影や打ち合わせが入っていたので、編集部に引き継ぎをしました。サイゾーの社長も含め、仕事関係のみなさんが「見舞いに行くよ!」と言ってくれてたのはありがたかったのですが、院内は新型コロナ感染防止のため、面会は家族のみ。家族も1日1組で、10分以内という制限付き。小学生以下は面会できないので、ココとは入院中は一度も会えなかったのです。

 まあ、電話で話せるし、本人も学校が再開して、放課後はバドミントンの練習が毎日あるし、英語や工作教室の習い事も再開したので、そこそこ忙しかったみたい。ちなみにコロナ自粛期間中に、ココはバレエ教室を退会しました。本人は続けるか悩んでいたけど、友達が一人もいないことが、決定打になったみたい。

 入院2日目からはリハビリが始まりました。心臓を手術したことで心肺機能が落ちているそうで、少しずつ運動して、平常時に戻すらしい。「リハビリなんぞオレには必要ないし、なんならもう退院したい!」と美人看護師に言うと、「いやいや、もう今までの体じゃないんだから。一生飲み続ける薬も処方されるし、心筋梗塞の再発もあり得るから。絶対安静だからICUにいるってことを自覚してください!」と怒られました。で、嫌々やってみたリハビリですが、100m歩いただけで息が上がる! 本当に心臓が悪いのか! ようやく自覚してきましたよ。


 毎日1時間リハビリし、味のしない病院食を食べて1週間後。医師から、「経過が順調なので、10日間で退院できます」と言われました。ちなみに、入院2日目からスマートフォンで仕事してました。今までの人生、家でのんびりと過ごすなんてことをやったことがないオレは、予定が何もない日々というのが本当に苦痛でした。一日中ベッドで寝るとか、絶対無理。

 だから喜んで退院しましたよ! 心筋梗塞で何がつらいかと言うと、禁煙! 「タバコは絶対NG」と医師にも美人看護婦にも言われたし、再発のリスクもタバコと言われました。マジでタバコが吸いたいけど、ココにも「父ちゃん、タバコはダメ!」と言われ、「この機会にタバコやめる」と自分に言い聞かせて現在3週間目。いつまで続くのか……。

 関係各社のみなさんにはご心配おかけしましたが、退院翌日から仕事再開するほど回復してます! とにかく、禁煙あるのみです……。

叶井俊太郎(映画プロデューサー)

叶井俊太郎(映画プロデューサー)

2009年9月に漫画家・倉田真由美と入籍した、バツ3の元ヤリチン。09年11月に生まれたココちゃんと現在は家族3人暮らし。著書に『突然、9歳の息子ができました』(サイゾー)『ダメになってもだいじょうぶ—600人とSEXして4回結婚して破産してわかること』(倉田真由美との共著、幻冬舎)がある。

ヤリチン卒業!! 叶井俊太郎の子育て奮闘記

最終更新:2020/07/20 19:00