ドラマ『M 愛すべき人がいて』CDの“自社買い”シーンに視聴者騒然!「自虐!?」「あるあるでしょ」とさまざまな声
6月20日に放送された連続ドラマ『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)第5話の“あるシーン”が、視聴者を騒然とさせている。同ドラマは、ノンフィクション作家・小松成美による歌手・浜崎あゆみの半生を描いた小説を実写化したもの。浜崎と所属レコード会社・エイベックスの代表取締役会長である松浦勝人氏(当時専務)との出会いと別れを交えながら、彼女がスターダムに駆け上がるまでを赤裸々に描いている。
ドラマでは、福岡から上京して歌手を目指すアユ役を歌手の安斉かれん、アユを発掘してスターの座に押し上げるレコード会社「A VICTORY」のプロデューサー・マサ役を俳優の三浦翔平がそれぞれ演じている。この日の放送では、アユが念願のCDデビューを果たし、同じ日にデビューした女性4人組ユニット・AXELSと熾烈なランキング争いを繰り広げる様子が描かれた。その中で、最も視聴者の注目を集めていたのが、CDの“自社買い”を匂わせるシーンだ。
「ドラマでは、A VICTORYからマサを追い出したい大浜社長(高嶋政伸)の意を受け、アユをよく思わないマサの秘書・姫野礼香(田中みな実)が、AXELSのプロデューサー・流川翔(白濱亜嵐)に、CDの自社買いをけしかけます。現金が入ったジュラルミンケースを持って流川の前に現れた姫野は、『バイトを雇い、AXELSの発売当日にCDを買いに行かせて10万枚買わせる』『プロモーションの一環で、法律違反でもない』と、なかなか際どい発言をしていました。ネット上でも、『自社買いを疑われ続けたエイベックスが自虐を!?』といった驚きや、『CD買い占めとか“あるある”でしょ』などと、さまざまな声が上がっています」(芸能ライター)
確かに、同社は過去に自社買い疑惑が報じられたことがある。それは2010年、エイベックスに所属する男女混合ユニット・AAAのシングル「逢いたい理由」と、3人組ユニット・いきものがかりの「ありがとう」の発売日がバッティングしたときのことだ。
「AAAの楽曲を作曲したのは、音楽プロデューサーの小室哲哉氏です。当時、小室氏は著作権譲渡をめぐる詐欺罪で有罪判決を受けており、『逢いたい理由』は復帰第1作目だった。そんなことから、松浦氏はTwitterで『TKの復活をオリコン 1位にしてあげたい。ライバルは小室さんにお世話になったはずのメーカーのアーティスト』などと発言し、サポートする姿勢を見せていました」(同)
松浦氏はいきものがかりの名前こそ出さなかったが、彼らが所属するレコード会社は小室氏がTM NETWORK時代に所属していた「エピックレコードジャパン」である。そのため、“ライバル”が誰を指していたかは明らかだろう。実際、いきものがかりの所属事務所・キューブの北牧裕幸社長は、自身のTwitterで「大人気ないなぁ(笑)。とても上場会社のトップの発言とは思えない」と発言。混戦が予想されたランキング争いは、AAAがオリコン週間ランキングで1位を獲得し、いきものがかりは2位という結果に終わった。
「しかし、北牧社長はこれに異を唱え、Twitterで『無理やり社員に買い取りに走らせ、1位を取った』と、エイベックスがCDの“自社買い”をしていたとして告発。このツイートはすぐに削除されましたが、週間発表直前、オリコンのデイリーランキング発表でAAAのCDの売り上げ枚数が3倍近くまではね上がっていたり、週間発表の後、2位のいきものがかりがオリコンデイリーランキングで上位をキープしているのに、1位のAAAがあっという間に17位までランクを落としたりと、不自然さが残ったのも事実です」(同)
まさに、当時の出来事を想起させるドラマの展開だったが、AXELSについては自社買いだけでなく、前回放送の4話でメンバーが大物プロデューサーの枕営業に応じるシーンも。ネット上では「生々しすぎる」「フィクションでも不快」と物議を醸していた。
「ドラマ化にあたって脚色された部分があるにせよ、実在の人物やグループを連想させるシナリオに、ネット上ではモデルとなった人物や出来事を特定しようとする動きが盛んになっています。しかし、制作側にとっては、それも織り込み済みのはず。そもそも、いちアーティストとプロデューサーの恋愛ドラマですからね。要は“炎上商法”ですよ」(同)
ジェットコースターのように急展開するストーリーと、大仰なセリフや過剰な演出で大きな注目を集めている『M』。折り返し地点を迎え、一部ネット上では「飽きてきた」という声も上がり始めているが、今後、どんな内容で視聴者を楽しませてくれるだろうか。