【連載】“買い物狂い” の散財日記 第10回

Amazon「プライム・ワードローブ」で“奇跡”到来! 買い物狂い、17万5,000円のペリーコで「オシャレ番長」目指す

2020/05/03 19:00
千葉N子(ライター)
【星作業中】買い物コラム第10回の画像1
イラスト・千葉N子

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 前回、私は「本物のオシャレさんは靴とバッグにお金をかけるもの」と言いましたわよね? 本の受け売りだけど、あたしは思いっきり信じたの。そこでブランドバッグを購入した結果は……わかるわね?

 オシャレのためには多少の犠牲はいとわない! たとえカード破産が日に日に近づいていようとも、私は最後の日まで戦うのだ!!

 というわけで、今回は靴です、靴。靴はほんっとーに苦手なんです、私。というのも、私は足のサイズが25~25.5cmなので、「あらちょっと靴見ようかしら」なんて感覚で靴屋を覗いても、可愛い靴はみんな24.5cmまでしか作っていないので、サイズがないんです。しかも、ヒールの高い靴って足が痛くなりそうだし……。

 そのため、今までの私はもっぱらスニーカーばかり履いていました。無難、というだけの理由でナイキの灰色のスニーカーを……。そんな私に意識改革が訪れたのは去年の夏のこと……。


 とあるサイトの取材記事を作るために上京した私はそこで編集長に会ったのですが、その編集長は私の恰好を見た瞬間、「え? え?」と言ったのです。

「その靴なに? そのずたぼろのバッグも何?」

 何って、ナイキのスニーカーですけど。バッグは……いつだったかの雑誌の付録ですけど……。

 それから、オシャレな都会人の編集長は、私をいじり倒しました。そこで私は知りましたね。「無難」というだけで、選ぶアイテムなどこの世に存在してはいけないのだ、と。無難とか実用性が高い、なんてものはいらんのよ、ファッションには!! オシャレは我慢!! 血がにじんでもヒールを履くべし!! スニーカーは地底の底に封印してやるうううう!!

 そんなわけで、私は大足でも履けるようなヒール靴を探して、オシャレな雑誌を読みまくりました。そこで目についたのが「ペリーコ」というブランド。ペリーコとは、イタリアのヴェニス郊外フォッソに本社・ファクトリーを持つシューズブランド。日本公式サイトによると、「シンプルでありながらも洗練されたエレガントなデザインと美しい色使い、そして良質な素材と卓越した職人技術により生み出される最上級の履き心地の靴を提案します」だそうです。うん、ほんとシンプルなのに佇まいが素敵なのよねえ。


 雑誌で「お、この靴かわいい!」と思うと、大体ペリーコ。ペリーコの靴を履いたら私のイイ女度がめちゃんこ上がる気がするのです。欲しい。履いてみたい。またもや、私の物欲センサーがウィンウィンと黄色く点滅し始めました。

 んん……!? この「ショートブーツ」、めちゃくちゃかわいいやんけ!!!

 それは、バックにチャックが付いた細いブーツでした。金の金具がとっても可愛いのです。こ、これ欲し~~~!!!!!!

 とはいえ、ペリーコはブランド靴としてはリーズナブルと言えど、ブーツは約8万円。おまけにサイズ感がわかりません……。フリマアプリを覗いてみると、「38.5サイズ」が7万円くらいで売っていましたが……どうしよう、ええい、買ってしまおうか。

 そのとき、私は胸に手を当てて今までの出来事を考えました。「安い!」と飛びついて、フリマアプリで購入した数々の靴たち……。期待に胸を膨らませて履いてみたものの、小さかったり大きかったり、甲がきつかったりして捨ててきた数々の靴たち……。

 そう、靴というものは「なにこれ、ぴったりじゃない!」などというシンデレラストーリーなどめったに起こらないものなのです。危険だ……危険すぎる……。7,000円で売ってるならともかく、7万て!

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