サイゾーウーマンカルチャーインタビューリベンジポルノ被害の実態 カルチャー [再掲]インタビュー ク・ハラさん、兄が「リベンジポルノ裁判」に言及……「女性だけじゃない」被害の実態とは? 2020/04/09 15:50 サイゾーウーマン編集部 男性の裸は「笑いのネタ」になってしまう そもそも、リベンジポルノ被害に遭っているのは、男女どちらの方が多いのか? メディアでリベンジポルノが取り上げられる際、女性被害者の例が紹介されるケースが多いが、渡辺氏は、警察庁発表の「私事性的画像記録に係る事案の相談等件数」のデータについて、次のように説明してくれた。 「2017年度の『被害者の性別』を見ると、女性が91.6%、男性が8.4%。“相談する人”という点では、女性が圧倒的に多いですね。男性も水面下で被害に遭われている方はもっと多いと思うのですが、警察に相談しにくい現実があるのでしょう」 渡辺氏も、男性は女性に比べ、リベンジポルノ被害が軽視されやすいという実感はあるという。 「芸能人と一般人でも変わってくるとは思うのですが、男性タレントの場合、『男は女遊びしてナンボ』というような考え方が根強くあり、ベッドシーンを撮影されても、被害というより、それがある意味『男らしい』などと、肯定的に捉えられてしまう面もあるのではないでしょうか。一方で、一般男性の場合、裸を撮影される被害は多々報告されているものの、それが笑いのネタになったり、いじめの一環に使われたりする傾向があるのです」 確かに、被害者が男性の場合、女性に比べ「かわいそう」といった同情の声が集まりにくい面はあるかもしれないが、“笑いのネタ”“いじめ”とは一体どういうことなのだろうか。 「男性同士って、仲間内の悪ふざけのノリで、下着を脱いで川遊びをしたり、お尻を出したりして、それらを写真に撮ることって結構あるんです。また、男子同士のいじめでは、“下着を脱がせる”というものがあり、最近ではその様子を撮影してSNSに掲載するなど、エスカレートしています。さらに、女子中高生の間では、彼氏が下着を脱いだ状態の姿や裸で煙草を吸っている姿を写真に撮り、友達にLINEで送ることも。『この男とヤッちゃった』という軽い自慢のような、気軽な日常報告のようなノリで、抵抗なくそういうことをしてしまうのです」 男性も自分の恋人のそうした姿を撮って、友達内で共有することはあると渡辺氏は述べるが、「女性の方が、罪の意識がない」という。 次のページ 性被害に遭っても「被害者」と自覚できない男性たち 前のページ123次のページ 楽天 リベンジポルノ 関連記事 性犯罪被害に遭っても証拠が残りにくい? 卑劣な「デートレイプドラッグ」の実態コスプレ業界にはびこる「性犯罪」の実態――“トイレ盗撮”された人気コスプレイヤーの悲痛な思い瀬地山角氏に聞く、「SPA!」ヤレる女子大学生記事の炎上と「東大生の性犯罪問題」の背景ミスター慶應&東大候補者の性犯罪報道、「熱狂する世間」の欲望を精神科医が読む男女の“生きづらさ”の違いとは? 「共に被害者」という主張が強くなっているジェンダー論