年収2000万円コスプレイヤーを操る“ママ”の素性――レイヤー業界の悲しき“弱肉強食”ピラミッド
乾さんは過去のインタビューなどで、「コスプレが好き」「コスプレ写真集の制作もイベントも、あくまで趣味」「イベントの企画は楽しいから好き」といった趣旨の話をしていましたが、要は「コスプレ(を利用してちやほやされること)が好き」なんだと思います。さらに、企業の公式コスプレイヤーなどの経験を経たことで、コスプレが“商売”になると知っているので、今の仕事はさぞ楽しいのではないでしょうか。
私は彼女に一度、「自分が表に出るんじゃなくて、マネジメントの仕事には興味ないの?」と聞いたことがあります。すると「かわいくてお金になりそうな子がいないからね~」と返され、驚きました。ちなみに、乾さんからしたら私も「お金にならない子」だそうです(うるせーわ!)。しかし、今になって思えば「なるほど」の一言。確かにえなこさんは、「かわいくてファンが多く、お金になりそうな子」です。実際、18年に『有吉ジャポン』(TBS系)に出演した際、コスプレ関連の仕事で「年収2000万円」だと明かしていました。乾さんは運良くえなこさんと出会い、コスプレイヤーの“プロデュース”という道を見つけたのではないかな、と推測しています。
まるで、歴の長いキャバクラ嬢が、自分の店をオープンして、ママになっていく過程を見ているかのようです。自分の太客を若い子に斡旋することで、店はオープン当初から大繁盛。長く業界にいただけに、キャバ嬢からの信頼も厚く、「この店で働きたい!」という野心のある子がたくさん寄ってきます。銀座のママ……いやいや、乾さんの手腕には脱帽です。
“野心”あるものだけが成功する、レイヤー界の弱肉強食
そんな“乾ママ”の下で働く、「クラブPP」No.1の人気キャスト・えなこさんですが、彼女もまた、“裏の顔”を暴かれてしまったことがあります。数年前に、Twitterの裏アカウントが流出した事件です。
えなこさんの裏アカウントとしてネット上に流出したTwitterでは、ほかのコスプレイヤーの外見をけなす発言が投稿されていました。どんな内容かというと、あるコスプレイヤーの“加工前”写真を投稿し、「気に入らないので修正してない写真おいておきますね」といい、「フォトショデブBBAレイヤー」と罵っていたのです。あまりの叩きっぷりに、彼女の友人が鍵アカウントを晒すという、“コスプレイヤーあるある”なドロドロした一件でした。
なお、フォトショップなどの画像編集ソフトを使い、写真をちょっと“修整”するコスプレイヤーは結構います。しかし、えなこさんが「フォトショデブBBA」と叩いていたコスプレイヤーは、確かに“加工”が強めでした。コスプレ写真集の販売イベントで、本人が販売しているにもかかわらず、「すみません、○○さんはいないんですか?」と客に聞かれていた逸話は有名です。
原形をとどめない過剰な加工をして写真集を売るコスプレイヤーがいれば、それを嘲笑う年収2000万円のコスプレイヤーもいて、さらにその上には、コスプレイヤーを「金になるかどうか」で見極める“ママ”がいる……。魑魅魍魎が跋扈するコスプレ業界で長年成功し続けるには、やはりどこか尋常ではない精神力と図太さ、そして誰よりも上に行こうとする野心が不可欠なのでしょう。