年収2000万円コスプレイヤーを操る“ママ”の素性――レイヤー業界の悲しき“弱肉強食”ピラミッド
カネと欲望が渦巻くコスプレ業界――40代“現役”コスプレイヤー・椎名蜜が、業界の闇をぶっちゃけます!
3月6日、人気コスプレイヤー・えなこさんのカレンダーブックが、集英社から発売されました。コスプレイヤーなのに、漫画やアニメキャラクターの衣装を着た写真が一切なく、水着の写真がいっぱい収録されているようです。よくよく宣伝文句を見てみると、「あえてコスプレイヤーとしての要素をなくし、南国・グアムで本当にバカンスを過ごしているかのような姿を一冊に収めた」とのこと。もうコスプレイヤーではなく、グラビアアイドルとしてやっていくのでしょうか? まあ、えなこさんの行く先を決めるのは、本人ではなさそうですが――。
えなこを操る“元アイドル”乾曜子
えなこさんの所属事務所・株式会社PPエンタープライズの社長である乾曜子さんは、「中野腐女子シスターズ(現在は“中野風女シスターズ”に改名)」のメンバーとしてアイドル活動をしており、2011年にグループを卒業。その後、前述の会社を立ち上げます。当時から現在に至るまで、えなこさんほか所属タレントのマネジメントや写真集制作、グッズ販売、イベントを開催し、安定的な収益を上げているようです。ちなみに、乾さんは13年に「Carnival☆Stars」というメイドカフェをプロデュースし、3店舗オープンしましたが、18年に全店閉店しています。
私は、乾さんがまだ“無名コスプレイヤー”だった時から彼女を知っていますが、その頃から「アイドルになりたい!」という熱がすごく、自分で作ったホームページのプロフィールにも、「なぜアイドルになりたいのか」を長々と書いていて、ちょっと引いてしまったのを覚えています。
「どうしてもアイドルになりたい」という気持ちからか、乾さんは当時、界隈では知らない人はいないほどの有名レイヤーCさん(残念ながら05年頃に引退)と仲良くなり、一緒に企業の公式レイヤーとして仕事をするまでになります。乾さんはこれで満足することなく、さらに企業側へ自分を売り込んでいて、はたから見ていて参考になると同時に、必死過ぎてマジで怖かったです。
人によって態度がコロコロ変わる、という印象もありました。乾さんは権力者に媚び、仲良くなることでメリットがある同業者にしか愛想よくしない、それ以外には塩対応……。一方で、自分のファンには満面の笑みを見せており、こんな“裏の顔”があることは微塵も感じさせません。ある意味、プロですよね。乾さんは自分をよく見せる手段に長けているし、そうじゃないと生きていけない世界なんだなあ、とつくづく思います。