サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」セクハラを理解していないムロツヨシ コラム 仁科友里「女のための有名人深読み週報」 ムロツヨシ、「彼氏いるの? 彼女いるの?」発言を“セクハラ”だと理解していないことの問題点 2020/02/13 21:00 仁科友里(ライター) 女のための有名人深読み週報 この投稿をInstagramで見る 本日の現場、 照明さんの作品はこちら、 だれだ?、この作品は、だれだ?、 ムロツヨシ(@murotsuyoshi0123)がシェアした投稿 – 2018年10月月1日午後10時33分PDT 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。 <今回の有名人> 「かわいいのにな」ムロツヨシ 『川柳居酒屋なつみ』(テレビ朝日系、2月11日) 女優や俳優は、ドラマや映画で見るものだと思われていた時代があったが、今やバラエティーやトーク番組に進出するケースが増えている。ドラマ冬の時代、意外な素顔が垣間見れば、次の仕事につながるのかもしれないが、実際には「あんまり、しゃべらない方がいいのに……」と思えて仕方のない女優や俳優もいる。 例えば、ムロツヨシ。長い下積みを経験し、舞台、映画とジャンルを問わず、活躍している俳優で、複雑な家庭環境や、小泉孝太郎、綾野剛などのイケメン俳優との華やかな交遊を明らかにしているので、演技以外にも引き出しが多く、バラエティー番組向きと言えるかもしれない。しかし、2月11日放送の『川柳居酒屋なつみ』(テレビ朝日系)に出演した際のトークから考えると、あまりバラエティー向きではない、もっと言うと、しゃべるほど女性人気が下がるタイプかもしれないと思った。 撮影中にイラッとすることについて、ムロは“ハラスメント狩り”を挙げている。具体的な例としては、「若いスタッフさんに、『彼氏いるの? 彼女いるの?』と聞くのもダメ。これが怖い、ずっと言ってきたもん」と、自分の発言がセクハラに該当することに不満を抱いているという。ムロは、セクハラになる「理由」を理解できていないようで、待ち時間に「『彼氏はいるのか? (いないと言われたら)そうか、かわいいのにな』と言うのはハラスメントではなく、コミュニケーションだと思いたい。でも、みんなが(それはハラスメントだと)言うからやめてる」と、不本意ではあるものの、そういう会話をしないことにしていることを明かした。そのため、今は「待ち時間、何にも言えない」のだそうだ。 あのぉ、あなた、いいオトナなのに「彼氏いるのか?」以外に話題ないんですか? それを聞くと、交流がどれくらい深まるんですか? と思ったのは、私だけではないはずだ。 職場で女性に彼氏の有無を聞きたがる男性というのは、一定数いるだろう。そういう人は、ムロのように「セクハラではなく、コミュニケーションだ」と主張することが多い。しかし、彼氏の有無について尋ねることは、相手の性生活について聞くことと近い意味があるわけで、なぜ職場の人にそんな究極のプライバシーを開示しなくてはいけないのだろうか。言うまでもないが、女性だけでなく男性に対しても、この話題は不適切と言えるだろう。 一般的に、セクハラは課長とヒラ社員といった具合に、権力差のある関係で起きやすいと言われている。課長の言うことが不条理であっても、人事上の報復を恐れて、ヒラ社員は言うことを聞かざるを得ないからである。ムロのような人気の俳優と制作スタッフでは、「ムロ>スタッフ」という暗黙の力関係があるだろう。自分より“上”の立場の人に聞かれたら、“下”の立場の者は、嫌な質問だと思っても、答えざるを得ないのではないか……そう考えられないあたり、配慮が足りなすぎではないだろうか。 次のページ 「褒めてるからセクハラにはならない」は間違い 12次のページ Yahoo ムロ本、/ムロツヨシ 関連記事 河野景子、唐田えりかを「モテない」と分析! バブルを思わせる「モテ至上主義者」の厄介さみちょぱが唐田えりかを「怖い」と批判……「清楚系」と「ギャル系」を分断する世間に思うこと宮下草薙・草薙航基、「コミュ障のできないキャラ」ではなく「図々しいできない子」と感じるワケAKB48・峯岸みなみ、「呼べば来る女」「当日の女」の貶めに違和感――彼女が本当に注意すべきこと博多大吉、赤江アナと「食事に行けない」発言が「肉体関係なし」でもイメージダウンになるワケ