仁科友里「女のための有名人深読み週報」

宮下草薙・草薙航基、「コミュ障のできないキャラ」ではなく「図々しいできない子」と感じるワケ

2020/01/23 21:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

草薙は「できないキャラ」ではなく「できない子」?

 「できないキャラ」がバラエティー番組に不可欠であることを考えると、草薙は貴重なキャラと言えるかもしれない。しかし、野々村やローラと比べると、明らかに違う点がある。それは2人と違って、彼が共演者に迷惑をかけていることだ。

 野々村がクイズで間違っても、徹子ら共演者にデメリットは生じない。ローラのタメ口を不愉快に思う先輩芸能人もいるかもしれないが、その場合にも睨まれるのはローラであって、共演者がとばっちりを受けることはないだろう。が、草薙の場合、みやぞんのように共演する人がデメリットをこうむるのだ。もし、みやぞんが草薙といて、イラついた顔を見せれば「本当は温厚なキャラじゃない」と思われる可能性もあるし、はっきりと非を指摘すれば「みやぞんがパワハラしている」と言われる可能性もゼロではない。

 となると、共演者は自分のキャラを守るためにも、たとえ自身の方が先輩であろうと、草薙の下手に出て機嫌を取ってあげなくてはいけなくなる。疲弊するのは、共演者ではないだろうか。

 草薙は『アメトーーク!』や『ロンドンハーツ』など、テレビ朝日の名物プロデューサーである加地倫三氏の番組に出演する機会が多い。それだけ加地プロデューサーに評価されているということだろう。「できの悪い子ほどかわいい」ということわざがあるが、私の経験から言うと、こういう立場のあるエラい人ほど、自称コミュ障の「できない子」をかわいがりがちである。

 芸能界はオファーがなければ成立しない商売。共演者や先輩に嫌われてもいいが、オファーをかける側の人にだけは嫌われないようにして、草薙には頑張っていただきたいものだ。


最終更新:2020/01/23 21:00
宮下草薙の不毛なやりとり
コミュ障って便利な言葉なのかもしれない